5.魔導書授与式 (4) ページ6
落ち込んでいるアスタの隣に立つユノの手に収まったのは四つ葉の魔導書だった。
「あ、あれは初代魔法帝も授かったと言われる伝説の…⁉」
一気に会場が先ほどとは違う騒めきに包まれる。
「…俺は魔法帝になる！」
わぁぁあああと、歓声に呑まれ気づいている人はいなかったがアスタは俯き呆然としていた。
「さすがユノぉ！ワシらの希望の星じゃぁぁああ！！」
「ユノおにぃちゃんすごぉい！」
アスタとユノの親代わりであろう神父と子供たちが嬉しそうに叫ぶ。
ここまで来ると見ているこっちも悔しくなってくる。
「ま、待ってろよ、ユノ。直ぐに追いつくからな…。だって、俺はお前のライバルだからな！！」
ふらりと立ち上がって堂々と宣言したアスタに周りは再び笑いに包まれた。
ふははは！
ライバルなんて痴がましいわ！
魔導書も貰えなかった奴がなに言ってんだ！
しかし同時にユノは目を見開いていた。
「…ありえねー。」
そう呟いてアスタの横を通り過ぎていくユノにあれは言葉足らずだと呆れながらも
突っ立ったままのアスタを連れて外へと出て行く。
『アスタ、アスタも魔法帝になるんでしょ？半年後、絶対一緒に受け行こうね』
励ませているのかもわからないが取り敢えず声はかけた。
「！！…っ、おう！！！」
想像の何倍もその目は諦めていなくて胸の奥が熱くなる。多分アスタは中々折れない強い奴だ。たとえ折れても立ち上がるだろうと感じ、先ほどの心配が嘘のように晴れてしまった。
『あ、アスタ。ユノに言葉っ足らずにも程があるって言っといて！』
「？」
『じゃあね！また半年後！！』
そう伝えて近くの森へと飛び込んで行く。
たまには山の中で寝るのもいいかもしれないと夕飯を探し始めるのであった。
ーーーーーー
『いやぁ、食べ応えのあるのが獲れたな…』
…いや、流石に大きすぎるかもしれない。
野生の猪を獲ったはいいものの適当に獲ったせいもあってかデカい個体を手に入れてしまった。
どうしようかと悩んでいると遠くの方から悲鳴が聞こえた。
急いで猪を背負い悲鳴の方向へと走っていく、というか中々に走りづらい。
刀は重いし猪も揺れて重く感じる。
ようやく悲鳴の聞こえてきた所へと辿り着く。
『大丈…ぶ……。』
着いた途端目に入ってきたのはアスタの使う五つ葉のクローバーが描いてある魔導書、それに大きな剣を持つアスタ。
結局自分の出る幕はなくて、アスタの動きを見ていたら戦いは終わってしまった。
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二度寝(プロフ) - 単行本でこの夢小説に影響するちょっとした出来事が起きたので牛歩どころか粘菌レベルの歩みの投稿ペースがさらに落ちますが、一応書いてます。 年単位振りの再会でストーリーの展開が分からなくなってきていますが、過去の私のメモのおかげでなんとか生きてます。 (7月24日 17時) (
レス) id: 2efcf48650 (このIDを非表示/違反報告)
二度寝(プロフ) - お久しぶりです、作者の二度寝です。 久方ぶりの投稿がこんな内容になってしまうのは大変心苦しいのですが、少し考えていたストーリーを改変する必要が出てきたことをお知らせします。 (7月24日 17時) (レス) id: 2efcf48650 (このIDを非表示/違反報告)
＾ナキア＾ - 最高に面白かったです！もう神すぎてやばい_:(´ཀ`」 ∠): (2022年4月17日 18時) (レス) @page32 id: d9381db58d (このIDを非表示/違反報告)
引きこもり隊 - 一気読みしました！面白いですね‼︎頑張ってください‼︎٩( 'ω' )و (2022年4月4日 14時) (レス) @page32 id: 553232132b (このIDを非表示/違反報告)
天霧(プロフ) - お久しぶりです。久しぶりの更新お疲れ様です。気長に更新待ってますね頑張ってください！ (2022年1月18日 20時) (レス) @page32 id: 29b58b93c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：二度寝 | 作成日時：2020年8月11日 0時
