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暖かい何かに包まれて、大好きな香りが肺を満たす。
沈んでいた意識が浮上して、重たい瞼をなんとか上げると、目の前には、綺麗な寝顔。
相変わらず、作り物みたい。ぜんぶ綺麗。
『…？。あ、洗濯物。』
ふわりとカーテンを揺らす暖かい春風が、家事の途中だったことを思い出させて、
ひとまず状況を確認しようと起き上がる。
…はずが、巻き付いた腕の力が思いの外強くて、身動きが取れなくなっていた。
いつも紙人形とか、言われてるくせに。こういう力は強いの、何やねん。
『ひーくん？』
「…。」
『ぐっすり寝てるねぇ…。』
彼が寝ているのをいいことに、綺麗なお顔をまじまじと眺める。
どのパーツもぜんぶ綺麗。まさしく造形美。
無性に彼に触れたくなって、手をのばす。
ほっぺを軽くつついてみたら、眉間にちょっとシワが寄って、こげ茶色の瞳が姿を現した。
「…なに。起きたん？」
『さっきね。』
「そう。」
目を細めた彼の、寝起きでかすれた声が響く。
まだまだ眠たいらしく、目が半分しか開いてない。
「Aちゃん。」
『なあに。』
「…よく寝れました？」
『？うん。』
「ほんなら、よかったわ。」
首元にすり寄ってくる彼は、どこか安心したような表情をしていた。
動くたびに、ふわふわの髪が首に触れるから、少しくすぐったい。
『…なんかあった？』
「ん？何もあらへんよ。」
『そっか。』
‐「ここにおるよ。大丈夫やから。」‐
‐「離れへんよ。ずっとそばにいおるから安心しい。」-
ほんとはね、ちゃんと覚えてるんだよ。
強く抱きしめてくれたことも、頭をなでる手の感触も。
あのとき、朝光が居なくなる夢を見た。探しても見つからなくて怖かった。
君の言葉に私が、どれほど安心したかなんて知らないでしょう。
「眠い…。」
『んー。眠いねぇ。』
「ん。」
当たり前に君が与えてくれる愛情に、いつもいつも救われてるの。
不安なんてどこかに飛んでいってしまうくらい、いつだって側にいてくれるから。
「もうちょっと寝よや。ほら。」
優しく私を抱き寄せて、ぎゅっと包みこんでくれる。
君の腕の中は、私だけの安全地帯。
『ありがとね。』
「…。俺は何もしてへんよ。」
ほら、また知らんぷり。ほんとはちゃんと分かっているくせに。
『ひーくん。だいすき。』
「俺はAのこと、愛しとるけどな。」
溺れてしまうくらいの愛情に包まれて
暖かい腕の中、目を閉じた。
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ルナ(プロフ) - 晄さん» そう言っていただけて、とてもとても嬉しいです💕ありがとうございます😊 (2月14日 19時) (
レス) id: c916babbac (このIDを非表示/違反報告)
晄(プロフ) - いやもう大好きです...💎💙 (2月14日 2時) (レス) @page17 id: 6b3500ac41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルナ | 作成日時：2024年2月7日 20時
