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『寒…。』
ひゅうっと吹いた冷たい風に、思わず目をつむる。
閉じた目を開けると、目の前に綺麗な顔があった。
「…おはよう。Aさん。」
『朝光くん、おはよう。』
同じ大学に通う�霤陳�光くん。ちなみに最近彼氏になった人。
優しくて暖かい日だまりのような、そんな人。
彼の綺麗な金髪は、太陽に照らされてきらきらと光っていた。
向かう先は同じなので、隣に並んで歩き出す。
「…。」
『寒くなったね。』
「…せやな。」
『秋だね〜。』
取り留めもない話をしながら、銀杏並木を歩く。
朝の彼はおしゃべりな方ではない。(彼いわくテンションのつまみがあがってないとのこと。…何のことだか分からなかった。)
時折、沈黙の時間もあるけれど、この空間が暖かいのは、彼が纏うゆったりとした空気感のためだろう。
授業の話、サークルの話。帰り道で出会った猫ちゃんの話。
ぽつりぽつりと、話を続けていると、彼が突然立ち止まる。
「…。」
『ん？』
「…。」
綺麗な瞳をこちらに向けて、黙って見つめてくる。元の顔がいいためか、なかなかの迫力。
…これはたぶん、何か言いたいことがある感じのやつだ。
『(…でも流石に、何考えてるかまでは分からんのよなぁ…。)』
関係性が変わったのは少し前のこと。でも付き合いが長いわけではない。つまり、何が言いたいのかちんぷんかんぷんなのである。
彼の親友であるジェヒョクさんなら、きっと分かるのだろうけど、あのレベルの会話は、ちょっとハードルが高そうだ。
見つめ合うこと数十秒。
ちょっと恥ずかしげな彼がひとこと。
「…寒いから手、繋いでもええ？」
…あ、なるほど。それが言いたかったのか。
彼を見ると、耳がちょっぴり赤く染まってる。
そういう可愛いとこも好き。
新しい一面を知るたびに、好きが増えていっぱいになっていく。
「A？」
ぼーっと考えていたようで、名前を呼ばれて、意識が戻る。
それでは、大好きな私の彼氏さまにお返事を。
『はあい。ぜひ、繋ぎましょう。』
「ん。どうぞ。」
そっと大きな手が差し出される。少し角張った、だけど、綺麗な手。
その上に手を重ねると、さらりと指が絡みついて、ぎゅっと優しく握られた。
『あったかいね。』
「…せやろ。これからも繋いでな。」
『んふふ、もちろんだよ。』
冬になって、もっと寒くなっても
春が来て、暖かくなったとしても
また私と
手を繋いでくれたら嬉しいな。
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ルナ(プロフ) - 晄さん» そう言っていただけて、とてもとても嬉しいです💕ありがとうございます😊 (2月14日 19時) (
レス) id: c916babbac (このIDを非表示/違反報告)
晄(プロフ) - いやもう大好きです...💎💙 (2月14日 2時) (レス) @page17 id: 6b3500ac41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルナ | 作成日時：2024年2月7日 20時
