たとえ、君が犬でも -起- 【JM】 (ページ47)

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◆ ページ47

『…仕事仲間だと、思います』

正直に伝えると、はあ、って、

JM「…そうですか…うん、はい」

明らかな落胆の声。

その声色は本当に絞り出すような、肩を落として半泣きになったような沈んだもので、私はジミンさんが冗談じゃなく、ちゃんと告白のつもりだったんだって分かってしまった。

だから、つい言ってしまった。

でも、顔は見れなくて、またジミンさんのスニーカーを見つめながら。

『でも、今この世界で一番、私の手でメイクしたいと思ってる人です』

JM「…何それ…」

小さな声に、思わず目を上げると、ジミンさんは両手で顔を押さえていた。

よく見ると、耳が赤い。

JM「…どのメンバーよりも、ってこと？」

『…はい』

JM「テヒョンアより？」

どうしてテヒョンさん？と思いつつ、興味はあるけどテヒョンさんは専属がいるから、そもそも私では無理だし。

JM『ジミンさんが一番です』

告白の返事としては、こんな気を持たせるような返しは絶対駄目なやつだと、いくら私でも分かってる。

求めている「好き」とは違っても、ジミンさんは私の好きな人だから、私で傷付いてほしくなかった。

ジミンさんは、ノロノロと両手を下ろして、私と目を合わせた。

ほほえみかけて失敗したような繊細な表情の中、

少し目を細めたそのうっすら赤い目元は、

チークを薄くはいたようで。

…すばらしく麗しい。

この人、メイクなくても十分きれいだ。