たとえ、君が犬でも -起- 【JM】 (ページ21)

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私は母方の祖父の血を濃く受け継いだ先祖返り的な、エキゾチックな顔を持って産まれてしまって。

両親は韓国生まれの韓国育ちの韓国人で、もちろん私も純粋な韓国人のつもりなんだけど、周りはそう思ってくれなくて。

外見につられて、

生い立ちに興味を持たれて、

性的かそうでないかに関わらず、

とりあえずという感じで好意を抱かれてしまう。

見も知らない相手に好かれる事もあれば、知っている人ならなおさら強気で寄ってくる事もあって、小さいうちから結構それで面倒なことに巻き込まることも多かった。

だから初対面こそ警戒して、私は自分を守る行動をすることにしている。

それは本当に簡単なこと。

私だけが持って生まれた、記憶の話をするだけ。

私、前世、犬だったんだよね。

しかも3回も。

なんでこんなこと、覚えて産まれてきたんだろって本当に不思議だし、記憶があるせいで人間関係上手く行かなくなることもあって、戸惑うことの方が多かった。

とりあず今となっては結果的に記憶があるのが良かったなって思えることは、この話をすると、大体の人間が私に興味をなくしてくれるってこと。

たぶん、ヤバイ人だと思うから。