たとえ、君が犬でも -起- 【JM】 (ページ16)

今日:40 hit、昨日:67 hit、合計:148,977 hit

◆ ページ16

それからオンニは、私からはこれ以上話せない、とその場ですぐに会社の採用担当の人を紹介してくれた。

とんとん拍子に面接も、採用試験も簡単にカットとセット、メイクの時間を確認するものがあったくらいで、私はあっさり採用となった。

後日、会社に呼び出された私は、

SJ「初めまして、Aさん。キム・セジンです」

ようやく責任者だと名乗る、セジンさんに会うことができた。

業務内容の詳細を説明してくれる段になって、ようやく、仕事は会社所属のタレントの専属ヘアメイクということを聞かされた。

そしてそのタレントというのが、セジンさんがマネージャーをしている、

『BTS…？』

耳を疑うって、本当にあるんだって思った。

SJ「知らない？」

『まさか。音楽を聞かない私でも、知ってます。テレビは、時々観ますから…』

CMやニュースで、見ない日はないと言うくらい、有名なアイドルグループだ。

私は任された仕事を理解すると、思わず言葉を失った。

えっ？

私、あの人たちにメイクができるの？

セットも？カラーも？

えっ、アリンオンニ、神様なの？