たとえ、君が犬でも -起- 【JM】 (ページ15)

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◆ ページ15

AR「じゃあさ、もしセットもカットも、カラーも、メイクもできる職場があったら、トライしたい？」

アリンオンニが大きな口でサンドイッチを頬張りながら、私が願ってもないようなことを言ってくれるので、思わずぐっと両手を握ってしまった。

『それはもちろん。チャンスがもらえるなら、いつでもやってみたいです』

AR「即答だね！あー、じゃあ、お願いしちゃおうかなあ」

『？アテが、あるんですか？』

AR「うーん、あるんだけど、時間的拘束とか、社外秘とかすっごく厳しくて、制約もめちゃくちゃあって、めんどくさいんだけど…やりがいだけは、ほんと、よそと比べ物にならないくらいあるアテが」

『やります』

AR「うわあい、前のめり！いいの？詳細まだ何も言ってないけど」

『社外秘が厳しいんですよね？それ、私が受けるって言わないと教えられないんじゃないですか？』

そういうと、オンニは目に誇らしさと、愛しさが溢れた顔で、私を見て、

AR「うん。そう。だから、やるって言ってくれて嬉しい。私がAのためにできることの中で、これはほんとに一番になるかもしれない」

って私の口元の、たぶんパンのかけらを取ってくれた。

AR「Aが、ちゃんと正当に評価される場所だと思うよ」

私は、もちろん二つ返事でオンニの話を受け入れた。

アリンオンニ、本当に大好き。