たとえ、君が犬でも -起- 【JM】 (ページ13)

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◆You◆ ページ13

AR《A、遊ぼう。いつが暇？》

年が明けての正月休み、正月は稼ぎ時なので実家に帰ることもなく、普通に仕事帰りの電車の中で、美容学校の先輩のアリンオンニから連絡があった。

学校を卒業してお互い社会人になっても、遊ぼうって声をかけてくれるオンニに、私は思わず口元を緩めてしまう。

アリンオンニは、人を可愛がるのが本当に上手だから、いつだって私を居心地が良くしてくれる。

私は二つ返事で休みの日を送って、週末にランチをする約束をした。

AR「ひっさりぶり～！元気そう！っていうか相変わらず美しいね～。あとその赤い髪すごいキレイ」

さっそく、最近染めたカラーを褒めてくれて、私はちょっとはにかんでしまう。

『赤は持続が難しいので、いろんなメーカーの薬剤を実験中です…これで10日目なんですが、仰る通りまだいい感じです』

AR「研究熱心～。えらいえらい」

頭を撫でてもらって、私はじっとその気持ちいい感触を受け入れていたら、急に

AR「あーもう！！かわいい！無愛想無表情天然系のくせに、慣れたらこんな可愛くなっちゃうんだもんな～。もっとそのキャラ出していきなよ～この不器用さんめ！」

と、抱きしめられてめちゃくちゃ撫で回された。

アリンオンニ、ほんと好き。

でも、私のこと無愛想無表情天然系、て思ってたんですね。

初耳でした…