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『口に出さなきゃかっこいいのに、ジニオッパって、残念なイケメンだって言われませんか？』
オッパは私の皮肉をフッって失笑で返して、顔を横に振ってさらっと前髪横に流しながらの余裕顔で、前動作一切なくふわっと私を抱えると、
SJ「残念なとこ含めての中毒性のあるイケメンなんだよ」
SJ「Aが一番、わかってんでしょ」
あ、アー、かっこいい。
あと意外とマッチョでそれもイイ。
『キュン・・・』
思わず口からキュンが出たら、オッパはあの特徴的な声でアヒャアヒャ笑ってる。
ソファに行くかと思ったのに、オッパの足は寝室の方に向かってて。
私はそれに気付いて、じわじわ自分が赤くなってるの自覚して。
そんな私を目をそらさずにじっとにやにや観察してるオッパに、なんて言ったらいいものか。
人の話を全然聞いてくれないのに、
全部叶えてくれるなんて、
どんな残念なイケメンなのって。
最悪だけど、最高じゃない？
それでも、一つだけ。
これだけは、ちゃんと確認したいことが。
前置きなく、ベッドに私をそっと横たえてくれたオッパの腕を、ぐいっと引いた。
バランス崩して、うわって声上げて私の上に倒れ込んできたの、反動利用してくるっと一回転。
え、て丸くなったお目目がかわいいから、つい頬緩ませちゃったけど、苦い言葉を吐くために、私はあえて口を開くよ。
『ねえ、ジニオッパ、私』
『あなたの「理想の人」とはかけ離れてると思うんだけど』
『ほんとに、私で良いの？』
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作者名：フネ55
| 作成日時：2023年5月17日 13時
