理想と真逆の人 2 【JN】 (ページ27)

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◆You◆ ページ27

体が勝手に動いたとしか言いようがなかった。

気が付いたらジンさんの腕の中にいて、あ、私って我に返っても後の祭り。

ジンさんは私の背中にしっかり腕を回して抱きしめてて、なんなら私もしっかりその胸に顔埋めて、ジンさんの香水なのかソープなのか…すっごく甘い香りを、肺いっぱいに吸い込んでた。

とろけそう。

やっぱり駄目だとか、もし万が一でも報道沙汰になったら大変だとか、でもジンさんが自信満々だから委ねたい気持ちとか、ごちゃまぜになって複雑すぎる私の内面をよそに、体はすごく正直で。

抱きしめたらもう止まらなくて、両手を上げてその首に腕引っ掛けて、感情のままにキスをした。

ジンさんは一瞬固まった後、もう開いてた私の口の中に駆け込むように舌が来て、私が思わず声を上げて顎を引きそうになるくらい、私の弱いとこばっかり舐めて、くすぐって。

そのまま背中に回った両手が私の腰をぐっと持ち上げて抱き上げるから、とっさに足をその腰に引っ掛けたら、喉がくつくつ笑ってる。

私を抱えたまま、勝手知ったるって足取りでジンさんが歩き始めて、キスはほどかず唇くっつけたまま

SJ「寝室どこだっけ」

って。

今更だけど、ふと我に返った私が、このがっついた状況を恥じらって

『あ…、えっと…』

って、躊躇うような言葉を吐いて、ジンさんの唇から逃げるように、その首顔を埋めた。

ほんと、自分の二面性に私が一番翻弄されてるよ。

今、顔から火を吹けそうなくらい、猛烈に恥ずかしい。

それでも私は

『…真っすぐ行って、左の2つ目の部屋』

って答える私を、止めたりしなかった。