理想と真逆の人 2 【JN】 (ページ3)

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◆ ページ3

SJ「触られたくなかったの、なんで」

SJ「酔っ払って迫ったの、なんで」

SJ「酔いが覚めて嫌がったの、なんで？」

SJ「ベッドがでかすぎるの、なんで？」

SJ「未婚？」

SJ「この家誰か他に住んでる？」

『私先日事件に巻き込まれまして。ちょっと軽く男性不審になってたんです』

『迫ったのは、ごめんなさい。私記憶なくすくらい酔うと誰かと寝たくなるタイプで』

『最中に酔いが覚めたことって無かったのと、相手がジンさんだと思わなくて…』

『どこまでも寝転がっても、落ちないのが良いんです』

『未婚です。相手も、予定もありません』

『私以外住んでません。私の、城です』

質疑応答、終わり。

ジンさんは私の返事に口を挟まず全部聞いて、フーンって、顎に手を当てて何か考えてる。

私はやっとジンさんが作ってくれたスープをゆっくり食べることができて、本当に美味しくておかわりあるか確認するために席を立って、がくっと膝から落ちた。

『…っ、あっ』

スローモーションみたいにふわっと四つん這いになった私を、頭の上でジンさんがぶはあって拭いてヒャッヒャって。

私は膝が笑ってしまったんだって気付いたけど、一度抜けてしまった腰は全然力が入らなくて、ここから立ち上がれる気がしない。

『…ねえ、ジンさんやり過ぎですって』

舌打ちする勢いでなじったら、ジンさんは楽しそうに笑いながらもちゃもちゃ何か食べてる。

SJ「時間差？筋疲労がすぐに来ないのは、老化なんだってよ？ヒャッヒャッヒャッヒャッヒャ」

高音の窓を拭く音、二日酔い気味の頭に響くこと…

『なんでジンさんは平気なの…する方が腰めちゃ使うんじゃないの？』

SJ「覚えてないの？めっちゃ俺の上にいたよ。結構な時間」

『へっ？』

何それ、覚えてな…あ、あー。

確かに、上にいた。

いました。