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｢嫌です、もう私のものなんですから。取ったもの勝ちですよ｣
｢大人しく譲っとけ、死にたかねぇだろ？｣
｢その台詞をそのまま返そう｣
最初に手に取ったのは自分だし、そうなると彼らは奪った側である。お互い様な立場とはいえ それは事実だ。
そこまで欲しくなかったならまだしも ポスターでひと目見てから手に入れたいと思っていたのだ。ならば奪い返さねばなるまい。
何より、ただひたすら気に食わない。
｢強欲なのは俺の欠点だな…｣
｢ぁ？うおっ！！｣
瞬きの間にフィンクスの眼前に迫った2本の黒いリボン。思わず怯んだ彼をすり抜け 彼女が大事そうに持っていたジュエリーケースに絡みついた。
｢ガキの喧嘩なんざしたくないんだ｣
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