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｢毎日見ないにしてもたまに出して眺めればいい。それか飴かチョコレートでも入れておけ｣
｢高価なおやつ箱ですね｣
美しい金細工たちの展示は1週間後に終わりを迎える。前日の夜は片付けが始まってしまうだろうから、狙うならまたその前日か。
シャルと呼ばれた仲間にメールを打つ兄貴を横目にシオンはケースを覗き込んだ。透かし模様に作られた六角形のジュエリーケースはどの角度から見ても美しい。
恐らくきっと間違いなく手に入る、と思ったら途端にわくわくしてきた。
｢早く欲しいです｣
｢そう焦るな、計画を疎かにするとろくなことにならない｣
｢わかってますよ｣
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