【25】side.N ページ25
仲を引き裂く。
欲しいものを手に入れる為には手段を選んでなんか居られないんですよ。
潤くんはそこの所が甘いんです。
「俺はそこまでして、翔くんを手に入れたいと思わないよ。」
「そしたら、永遠に潤くんの気持ちは報われませんよ？一方的な片思いなんて、疲れるだけです。大野さんに嫉妬し、その気持ちに蓋をして接するのは、心苦しいものです。」
「それでもっ、強引に引き裂いた所で、あの人が、翔くんが俺に振り向いてくれるとは思わない！俺と恋人になっても大野さんの事を考える。心あらずな翔くんは見たくない。大野さんと居るから、翔くんは笑顔になれると思う。」
じゃあ、その大野さんが翔さんを傷つけているなら？
私は忘れてませんよ？
翔さんの腕に湿布を貼った事…。
あの痛々しい傷というか、痣を見た時、大野さん関係のアンテナが働きましたからね。
「笑顔になる…ふふっ、潤くんは翔さんに対し、勘違いしていますよ。」
「ど、何処が勘違いなんだよ！」
「そう怒らないで下さい。素直に感情表現を出すのは良い事でもあり、悪い事でもある。そこが潤くんの悪い癖ですよ？」
「…悪かったよ。」
「謝られると困りますよ。これはあくまで私の推測ですが……大野さんは翔さんを傷つけてます。」
「それ、どういう意味なの？」
「そのままの意味ですよ。翔さんに傷を与えているのが、大野さんです。」
「…何だよ、それ。意味、分かんねぇ。それに、ニノはその大野さんが好きなんだろ？」
素直に受け止められない。
潤くんには重くて辛い現実なのかもしれませんね。
「ええ、どんな大野さんだろうが、大野さんですから。私の気持ちは変わりませんよ。」
「……物好きだな。」
「我々が協力すれば、翔さんは救えるし、我々の気持ちも晴れる。これは良い事だと思いますよ？」
もう少し。
もう少し押せば、潤くんは私に流される。
「で、でも…。」
「このまま、翔さんを傷ついていく見逃すなんて、潤くんは出来ますか？」
「す、推測だろ？確証が持てないのに引き裂くなんて、俺は出来ない。ニノ、悪いけど、これは俺に協力出来ない話だよ。」
ダメですね。
潤くんなら、迷わず、協力してくれると思っていたんですけどねぇ。
期待外れでしたよ。
私が立ち上がると潤くんが声をかけてきた。
「ニノ、何処いくの？」
「…興醒めしたので、帰ります。お代は置いておきますので、わざわざ、ありがとうございました。」
だったら、私だけでやる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 301人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
山風無限(プロフ) - 白恋悠宇さん» 一応、もう一度、コメントを返させて頂きます。ありがとうございます。なるべく、早く続きを書くつもりなんですが、忠実に再現したり、嵐さんのメンバーの設定とかもあるので、月一かニ位のペースになりますが、宜しくお願いします。 (2016年5月27日 0時) (
レス) id: 2ea08a95cc (このIDを非表示/違反報告)
白恋悠宇 - 続き期待してます！ (2015年3月1日 17時) (レス) id: dd0cd03f21 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：山風無限
x他1人 | 作成日時：2015年3月1日 17時
