【18】side.S ページ18
智くんが手をあげた。
俺の頬を叩いたんだ。
正直、怖い。
智くんの俺への独占欲というか、俺に与える罰がエスカレートしている。
でも、俺には止められない。
俺は智くんには逆らえないし、悪いのは俺だと思うから…。
ただ、俺は覚えていない。
仕事をした記憶が抜け落ちているのだ。
「だったら、誠意を見せてよ、翔くん。」
「誠意って言われてもっ、俺、覚えてないんだよ。智くん、覚えてない事を謝れと言われても分からないよ。」
記憶が抜け落ちている、自分の行いが分からない事がこんなにも不安なんだと改めて感じた。
病気？
いや、体調は悪くない。
ストレスでも溜まっているのだろうか？
「謝らないなんて、翔くん、どういうつもりなの？」
智くんの視線が怖い。
雅紀…いや、相葉くんと仕事の時に話した記憶が無いから、俺は何とも言えない。
本当に分からない。
でも、これは謝らなければならない雰囲気だ。
「……っ、ごめん…なさい。」
「今更、謝られても困るなぁ。ふふっ、翔くんって、偶に意味分からないよね。でも、そういうミステリアスな所も好きだけど。」
「智くんの好き」と「俺の好き」は同じレベルなのだろうか？
今更だけど、智くんは束縛が酷いし、独占欲もパワーアップしてるし、俺、このまま、手錠をかけられる事が例の如く、色々と制限される生活を送るのだろうか？
「翔くん、さっきは叩いてごめんね。俺、思わず、感情が高ぶってしまったんだ。」
そう言って俺を抱きしめる。
飴と鞭の使い分けが酷い。
最早、出来てない。
「……俺…さ、智くんが……怖い。」
「どうして？俺はこれだけ翔くんを愛しているのに？あれ、愛が足りない？」
「ううん…十分っていうくらい、足りてる。そうじゃなくて……その……智くんの愛は…普通じゃない。おかしいよ。束縛や手錠とか、さっきは俺にビンタしたし…もし、腫れたら、メンバーにどういう目で見られるか…。」
「此の期に及んで、メンバーを気にするの？翔くんは俺だけを見ていればいいの。俺だけを考えていればいい。メンバーなんて二の次っていうくらい、俺を愛してくれてる？」
「そ、それがおかしいよっ！お、俺っ、メンバーを否定するような智くんなんか嫌いだっ！」
逃げられる状況でも無いのに、俺は智くんを否定し、終いには「嫌い」と言ってしまった。
最悪の展開だ。
俺が蒔いた種だけど…。
智くんは俺から離れ、俺を閉じ込めている部屋から出て行った。
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山風無限(プロフ) - 白恋悠宇さん» 一応、もう一度、コメントを返させて頂きます。ありがとうございます。なるべく、早く続きを書くつもりなんですが、忠実に再現したり、嵐さんのメンバーの設定とかもあるので、月一かニ位のペースになりますが、宜しくお願いします。 (2016年5月27日 0時) (
レス) id: 2ea08a95cc (このIDを非表示/違反報告)
白恋悠宇 - 続き期待してます！ (2015年3月1日 17時) (レス) id: dd0cd03f21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山風無限
x他1人 | 作成日時：2015年3月1日 17時
