大好きだった。【すとぷり】【るぅと】

e i g h t ページ9

flashback: 3年前


ピンポーン


私は今るぅとくんの家の前。

2人で今日たこパーするの。


楽しみだなー



る「はーい！」


かわいい栗毛の青年がドアを開けた。

黒いジーンズにぶかぶかな白いパーカー。

髪は少しくしゃ、ってなってる。

相変わらずかわいいな、、


『お邪魔しまーす』


私は笑顔で家の中に入った。



ダイニングテーブルにはもうたこ焼き機がセットされていて、

たこ焼きの元も作られている。


『るぅとくん優秀かよー！』

私が笑いながらそういうと、

少し照れた顔で答えた。

る「Aと早く食べたかったからね…！


早く、食べよ？」



そんな事をしながら、たこ焼きパーティーは勧められた。


お腹いっぱいになったところで、



2人でソファーに座って映画を見始めた。


わ、距離が近い、

ドキッ

ドキッ


もう映画どころじゃない…

る「A？大丈夫…？」


るぅとくんは心配そうにこっちを見る。


『だ、大丈夫だよ…


少し嬉しいだけ…』


そういうと、るぅとくんは私の手をぎゅっと握った。



好き。大好き。


る「ねえ、A、僕の話少しだけ聞いてくれない…」



突然真剣そうな表情で私の方を向く。

珍しいな。


『ん、なに？どした？』


る「僕にはね、夢があるんだよ。

それは歌い手になる事。

僕の歌と

時にはギターも

みんなに発信したいの。」

そう話を始めた。


うんうん。

確かに、るぅとくんは最近放送とか始めた、って言ってたね。

歌みた動画もあげた！とか報告してたね。


る「その活動に使う名前を「るぅと」にしたいんだけど、


A、いい？」



正直、少し悲しい。

今まで「そうくん」はみんなのものとして理解してたけど


「るぅとくん」は私だけのものだったから。


でも、私のつけた名前を気に入ってもらって嬉しい。

そして、るぅとくんに夢を叶えてほしい。


だから私は、

『うん、いいよ。』


って言ってしまった。

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