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episode5 ページ5
*Yoohei side
寝覚めの悪い夢を見て、
頭を掻きむしるように撫で
虚ろな思考で備え付けの時計に目を向ければ時刻は午前11時を過ぎていた。
「シャワー浴びないと...」
誰もいない部屋で独り言を呟き、
頗る気分の悪い気持ちを洗い流したくて
重たい身体を持ち上げ浴室に足を運ぶ。
もうあれから何年経ったと思ってるんだ。
いい加減忘れさせてくれよ。
そう思うのに...
引越しをして、要らないものは捨てた。
なのに、未だに捨てれない彼女にプレゼントしたお揃いのネックレスだけは棚に閉まったままで。
あんな酷い女、はやく忘れろ。
そんなもん、早く捨てちまえ。
そう思うのに
やっぱりまだ、好きで。
どうにかなりそうだ。
午前は何も無いから、
少し買い物でもして気を晴らしたい。
濡れた身体をバスタオルで拭き取り
猫達の居る所へ向かって
餌をあげてクローゼットから服を取りだし出かける支度をする。
クソッタレ...
そう心の中で吐いて
行く宛ても決めずに玄関のドアを開けて外へと出た。
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作者名：まるのうち | 作成日時：2022年9月23日 23時
