嘘つきと恋 (ページ3)

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episode3 ページ3

*Yoohei side

「良かったら今度俺らのライブ来ない？」

主題歌を担当することになった映画に出演してる里香ちゃんと随分仲良くなり、俺らのバンドにも関心があるみたいだからライブに誘ってみた。

吃驚した顔をして、
何やら考え込んだあと、口を開いた。

「烏滸がましい事言うようで申し訳ないんですが...もう1人誘っても良いですか...？」

「...え？」

「あっ、その...前にドロスが好きって言ってた友人なんですけど..ダメですよね...？」

すみませんっ！と頭を何度も下げる里香ちゃんを制止して、
断ったらダメな気がした俺は、にーやんに連絡してもう1枚用意できるか聞いてみた。

「あ、あの...」

「大丈夫だって！ただ、今回だけにしろよって言われたわ笑」

親指を立てて笑顔を向ければ、
心底嬉しそうに胸をなで下ろして何度もお礼を言われた。

「...その子の事めっちゃ好きなんだね」

「はいっ！大切な友人です...絶対、幸せになって欲しい...」

「...？そっか」

普通、ライブに招待した位でそこまで言うだろうか。

もちろん、それだけ喜んでくれるのは嬉しいけど...

里香ちゃんに何か違和感と胸騒ぎを覚える。

だからって、それ以上なんて聞いたら良いかも分からないから、その時はチケットを渡して解散した。

里香ちゃんの〈友人〉がずっと何処か俺の中で引っ掛かったまま、その日が刻々と迫っていった。