紫の一匹狼 (ページ25)

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「いいって言ったのに…」

『いーの、俺がしたいから』

「…ならいいんだけどさ？」

あ、絶対これ納得してないって顔してる笑

あれからある程度騒いで、飲んで食って。

解散する時に1人で帰ろうとするAを
俺は送るからと半ば無理やり着いてきた。

「いやー、ジェシーももう26かーっ」

『ってことはAの2個上だね笑』

「わ、ほんとじゃん！」

「…でも2ヶ月の間だけだし、」

『まー俺が年上ってことには変わりないからねぇ〜笑』

ジェシーにそう言われるとなんか腹たってくるわ笑って叩いてくるけど優しいところ。

きっとこーゆーところがずっと好きなんだよな。

「ジェシー」

『ん？』

「呼んだだけー」

『？そっか、』

「ジェシー」

『もーなんなの笑』

「ジェシーっていつも自然にこっち側、歩いてくれるよね」

『そう？』

「ジェシーっていつも先に行ってドア持っててくれるよね」

『あー、それはあるね』

「ジェシーっていつも冷暖房気にしたり、ブランケット探してるよね」

『…うん？』

さっきから褒めはしないけど俺のいい所(多分)を
どんどんいってくAにだんだん恥ずかしく
なりなってくるし不思議に思う。

「ねぇ、それって…なんで？」

急に歩くのをやめたAに合わせて止まって振り返れば一瞬あった目が下にいって揺れる。

あー、そういうことねとAの元に行って
視線を合わせたら戸惑った顔をする。

『だあって、Aちゃんは女の子でしょ？』

「………私ね、」

『うん？』

「女だからって言われるの嫌なの」

「悔しいし、それに………」

「、とにかく死ぬほど嫌いなの」

『…』

「けどね、そうやってジェシーに言われるのは
　やじゃないの。むしろ好き」

「女、じゃなくて女の子なのも好きだし
　あ、私女の子に産まれてきてよかったんだなって
　思える、」

「…まー、みんなの前で言うと矛盾してるって言われちゃうだろうけどねー」

「誕生日の特権。今ここだけの秘密。ね？笑」

と俺の横を通り過ぎる甘すぎない匂い。

…………それはずるすぎない、？

「ほら、行くよ！」

『ちょ、待ってよ！』

My princess