第36話 ページ36
ﾓﾄｷ「A〜、そろそろこっちおいで〜。シルクの風邪移っちゃうよ〜」
『ない！』
ﾓﾄｷ「ないじゃないの。シルク起きちゃうでしょ」
シルクの看病をメンバーで行いながら、本日の動画撮影も終えまったりタイム。
モトキに捕まったAは不服そうな顔をするも、渋々皆の居るリビングへやって来た。
ﾀﾞｰﾏ「A、マサイがおやつやるってよ」
『ましゃ？』
ﾀﾞｰﾏ「うん、手洗ってこい」
『う！』
素直にダーマの言うことを聞いて、洗面所の土台によじ登り一人で手を洗う。
何でも自分でやってしまうAを、保護者達は感心したようにニコニコと見詰めた。
そんな中、少し違う視点で見詰めるメンバーが一人。
ｻﾞｶｵ「Aは髪切らないの？」
ﾓﾄｷ「髪？」
ｻﾞｶｵ「ちょっと前髪伸びてきたんじゃない？」
ﾓﾄｷ「あぁー、確かにねぇ。目に入っちゃうな」
ｻﾞｶｵ「ショートカットとかどう？」
ﾀﾞｰﾏ「お前あの歳でも良いのかよ」
ｻﾞｶｵ「単純に可愛いじゃん」
髪の量も増したし、そろそろ切らなければいけないなと考える横で、控えめに鳴っていたギターの音が止まる。
ﾍﾟｹ「ショートカット駄目、ゼッタイ」
ｻﾞｶｵ「何でよ？」
ﾍﾟｹ「お嬢のふわふわな髪はあのままでいいの」
撮影等でメンバーが居る間のAのドライヤーは必ずと言っていい程ぺけたんがやっていて、サラサラな髪を丁寧に丁寧にケアしてきた。
手触りが気に入っているらしく、髪を切るのは断固反対だと言い張る。
ﾝﾀﾞﾎ「俺もまだ髪は切りたくないなー、髪結んだAって一番可愛いもん」
ﾏｻｲ「確かに、この夏お団子にして外出てたりしたけど世界一可愛かったな」
ﾓﾄｷ「何よりシルクが駄目って言うんじゃない？」
ﾀﾞｰﾏ「救いようがねぇ兄馬鹿だな」
洗面所から戻って来たAを見るなりモトキは何かを考えるように腕を組んだ。
早速おやつを頬張るAの髪を邪魔にならないように器用に一つに纏めるマサイは首を傾げる。
ﾓﾄｷ「俺が切ろうか。Aの前髪」
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作者名：憐
| 作成日時：2018年7月13日 4時
