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side_Kyomoto
どれくらい時間が経ったのか…それすらも
わからないほど、頭の中は北斗のことでいっぱい
だった。
｢きょも、何ぼーっとしてんの?｣
そして、俺の意識を北斗という沼のような所から
引きずり上げたのは樹だった。
｢樹…俺、北斗がわからない……｣
｢…はい?｣
北斗は、俺とは馬が合わないといつも言う。
確かにまあ、否定はできなかったけど、それでも
少しはその事を気にしていた。
俺は少しくらい、北斗と…分かり合いたいと、
思っていた。
また、昔みたいに…とまではいかなくても、
日常会話がすんなりできるくらいには
なりたかった。
そんな北斗から突然｢付き合う｣という提案を
されたのだ。
俺の心はわかりやすく戸惑っている。
｢なぁ樹、付き合うってなんなんだ…?｣
｢…え、きょももしかして、好きな人とかできたの?
誰？どこのどいつ??｣
SixTONESの松村北斗です…なんて、もちろん
言えるわけもなく、俺は｢なんでもない｣と言い、
その話を終わらせた。
｢てか、きょもどうしたの?その腕｣
｢腕?…あ｣
樹に指摘された腕見ると、そこにはいくつもの
青アザが広がっていた。
…まただ。
｢どっかで、ぶつけたのかな…うん、たぶんそう｣
｢ふーん、あんまりぼーっとしすぎんなよ?｣
｢だね。気をつける｣
そう言って樹は｢トイレ｣と言い残し、楽屋を出て
行った。
それを確認し、俺は再びアザだらけの自分の腕に
目をやる。
何となくアザに触れ、押してみたり、
つねってみたりしたけど、なんの痛みも感じない。
もちろん、このアザができた時も痛くなかった。
だから、気が付かなかった。
たぶん、北斗の事を考えている時に無意識に自分で
つねっていたんだと思う。
俺の癖だ。
考え事をする時、いつも自分の身体のどこかを
つねったり、引っ掻いたりしてしまう。
そして、後になって誰かに指摘され、その時に
できた傷に気が付く。
昔から…いや、生まれた時からそうなのだ。
俺は"痛み"というものを感じたことがない。
"痛み"がなんなのか、どういうものなのか、
俺は知らない。
｢これ、痛いのかな…?｣
俺はもう1度、自分の腕のアザを強く、
強くつねった。
もちろん痛みなんて感じない。
ただ、そこには触れられた感触があるのみだった。
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コロ - もう、、、好きです( ；∀；) (2020年6月6日 19時) (
レス) id: 813d843498 (このIDを非表示/違反報告)
ジャス民茉莉花.@ナナイロノマホウ 。*(プロフ) - 多文、失礼致しました...！新作も読ませて頂いております！更新、ゆっくりで宜しいので楽しみに待っております♪ (2019年6月6日 17時) (レス) id: 41f8bed30c (このIDを非表示/違反報告)
ジャス民茉莉花.@ナナイロノマホウ 。*(プロフ) - きょもほくは、私の知るカップルの中で一番“美しい”カップルだと思っております。無痛症、患われてる方は本当に大変な思いをされていますよね...。あまり馴染みのない病かもしれませんが、症状等知る事が出来て良かったです。 (2019年6月6日 17時) (レス) id: 41f8bed30c (このIDを非表示/違反報告)
ジャス民茉莉花.@ナナイロノマホウ 。*(プロフ) - さいかさんらしい、丁寧で知的な文章に引き込まれる様に読み進めていたら、いつの間にか終わりにまで到達していてビックリしました笑 本当に面白い作品ってそういう事多いんですよね...。 (2019年6月6日 17時) (レス) id: 41f8bed30c (このIDを非表示/違反報告)
ジャス民茉莉花.@ナナイロノマホウ 。*(プロフ) - 初めまして！このお話読ませて頂きましたが、めちゃくちゃ面白かったです...！さいかさんの作品大好きで、オススメに出てきてたまたま開いた作品がまさかのさいかさんのデビュー作だったと知った時は...。衝撃的でした笑 (2019年6月6日 17時) (レス) id: 41f8bed30c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さいか
| 作成日時：2019年2月3日 23時
