弐拾弐 ページ23
「帰ろう。一緒に。」
座って、その小さな背を撫でれば
泣き腫らしてる顔をあげて
『...嫌いになったんじゃないの、うんざりしたんじゃないの、...俺もう、一緒に居られる自信ないよ...。』
そう言って遠くを見詰めた。
『だって、俺の家族は...受け入れてくれない。馬鹿にしたような事しか言わないし、だから俺も言えなかった...。言ってみたら冗談って蹴飛ばされて、嘘だよね?って泣きそうな顔されて、俺はもう...どうしたらいいの...。』
「....Aは、俺と居て辛い事幾つあった?」
理由が分からないと言った顔のAに良いから。と催促して、数え始めるのを見詰める。
『...えっと、誰かと話してる時、俺の知らない黎が居る時、黎といる時間が取れない時、喧嘩した時、かな...。』
「その、ひとつ余る指の数は
だって、とAの頬を包み
「その辛いは、好きだからこそだろう?」
そう言って瞳を見詰めれば、ポロポロと涙を落とす。
『好き、だから..、好きだから、黎に、幸せに"っなって、欲しくてっ、どうしたらいいのか、わかんない、しっ、でもぉ"、俺どうし、ても黎が、良いからっ、あきらめたく無くてぇ"』
「おうおう、全部一緒だよ。
どうしたらいいのかもわかんねぇし、正直受け入れて貰えなかったら相当ショックだと思うけどさ、Aとの未来以外俺描けないんだよ。
だから、どうなっても、俺と一緒にいて欲しいんだ。好きだから、離したくないから、どうしてもどんな未来でも、境遇でも、Aとなら大丈夫だって思えるんだよ。」
そう言って、抱き締める。
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作者名:MeyA | 作成日時:2020年10月10日 11時