初めてのちゅー。（JUMP×JUMP） (ページ16)

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｢ゆうりはずっと泣き虫だなぁ。｣

｢だって、っひく、｣

｢俺がいなくなったらこうやって慰める人いなくなるんですけど～(笑)｣

｢…ぼくも、とうきょう、…っいく、｣

｢…ふふ、俺はいつまでも待ってるよ、なんなら一緒に住も？｣

声も出なくて首を縦にふった。

涼介くんが僕の髪を撫でて抱きしめてくれるから少しだけ安心する。

｢泣き虫な侑李に俺がいなくなってもすぐに泣かない魔法をかけてあげる。｣

｢まほ、う？｣

｢うん、すごい魔法。｣

涼介くんはそう笑って顔を僕に近づけて。

そして、唇が重なった。

涼介くんは初めてじゃないかもしれないけど、僕にとっての初めてのキスは涙でしょっぱい。

なのにどこか甘くてドキドキする。

｢…ほんとにキスしちゃった、侑李の唇柔らかいな。｣

｢涼介くんからしたくせになんでそんなに顔が赤い、の？｣

｢侑李が好きだからだよ。｣

｢…っ！ぼくも、涼介くんのことすき、｣

すっかり泣き止んだ僕は、たくさん勉強して涼介くんのところに行けるように頑張る、の意味も込めて僕からもキスをしてあげた。

平気だもん。辛くても涼介くんに会うためなら。

＿＿＿＿＿＿＿＿fin