初めてを経験中2

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『風磨…全部知ってたの⁇』



「なにを⁇」



『今日のこと』



「いや、知らないよ。

今Aに聞いた。」









じゃあ、なんで…









「…ははっ、なんでわかったのって顔してる。」









風磨の手が、そっとあたしの頭に乗せられて、









「会えばわかるよ。

Aがなに考えてて、なにに悩んでるかくらい。



きっと、お前自身より知ってる。」









「だから俺は、Aがそれに自分で気付くまで

そばにいるよ。」









ぽんぽんっと頭に置かれる手のひら。









「…まあ今回は、中島の気持ち最初から知ってたから

推理しやすかったんだけどな」



『気持ち…⁇』



「そう。本人から聞いてたから。

まさか今日いきなりそんな大胆なことするとは

思ってなかったけど」





「あいつ、Aの昔のこと知らないから。

許してやってよ」



『…言われなくてもわかってるもん』



「そ⁇ならよかった」









風磨は笑うけど、なんか違う。

あたしはなんかモヤモヤしてて…









『風磨は…』



「ん⁇」



『風磨は、もしあたしが…

あたしが本当に中島と付き合ったらどう思う…⁇』



「どうって…そりゃあ、応援するよ⁇」









なんの迷いもなくそう言った風磨に、

あたしの淡い期待は簡単に砕かれた。

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