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あれからどれくらい経っただろう。
土手から走り出したあたしは、
気付いたら住宅街の端まで来ていて、
そこにあった小さな公園のブランコに腰掛けて
さっきあったことをずっと考えていた。
あたしだってバカじゃない。
だから、中島がなにを言おうとしたのか。
なんであんな行動をとったのかくらいわかる。
『な…んで…っ』
唇に手を当てると、
さっきの感触が一気に蘇ってきて、
顔が一気に熱を帯びる。
それと同時に浮かんでくる、
中島の悲しそうな、色っぽい顔。
中島のことは嫌いじゃない。
すごくいい人で、あたしのこと守ってくれて、
あたしにとって大切な人だと思う。
でも、あたしが好きなのは、
どんなときもあたしのことを1番に考えてくれて、
あたしの秘密も知ってて、それでも側にいてくれる。
…あたしはずっと風磨が好き。
風磨に会いたくて取り出したスマホは、
開いた途端に電池が落ちてきれてしまった。
公園の中央にある時計は11時を回ってる。
それなのに、今のあたしは
夜の闇に恐怖を感じることさえ忘れてしまうくらい、
動揺して、他のことはなにも考えられなかった。
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葵 - とっても続きが気になります!希さんの作品全部読みました(*^^*)とくにこの作品が大好きで続きが楽しみです♪ (2016年8月15日 3時) (レス) id: 1aafbd4d49 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - はじめまして。この作品を読んですごく面白かったので、続けて更新してほしいです。 (2015年10月11日 8時) (レス) id: c0976e2628 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - はじめまして。この作品を読んですごく面白かったので、続けて更新してほしいです。 (2015年10月11日 8時) (レス) id: c0976e2628 (このIDを非表示/違反報告)
やばすてぃっくパイナポー(プロフ) - はじめまして!今日この作品を初めて見つけて、読み始めたら止まらなくなっていました。「初めてを経験中」すごく素敵な作品でとても好きです。お忙しいと思いますが、ぜひ完結まで頑張って欲しいです!受験も占ツクも応援しています! (2015年10月4日 22時) (レス) id: 90f2ab130f (このIDを非表示/違反報告)
MIINA(プロフ) - 本当に素敵な話でとても楽しく読ませていただいてました。更新がなくてもまた復活すればいいなぁと思っていたお話なので再開していただけるととても嬉しいです!続けていただけるようでしたらこれからも更新頑張ってください!応援してます。 (2015年9月28日 19時) (レス) id: f87713c352 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:希 | 作成日時:2014年7月10日 20時