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(と、意気込んだものの……)
観覧車に乗ってから左京さんと私の間に静かな空気が流れる
私は沈黙を壊すために声を出す
「……こ、この観覧車……20分あるらしいですよ!!!!」
「長いな」
会話終了
また、静かな空気が流れる
思い出せ私
今日は左京さんに大人っぽく見られるために頑張るんでしょ
私は勇気を振り絞って思いっきり立ち上がった
「おい!!!!いきなり立つな!!!!」
苛立ちの声を上げる左京さんを見ながら私は大きな声を出した
「左京さん!!!!お隣失礼します!!」
私は左京さんの隣にぴっとりとくっついた
そしてぎゅっと手を繋ぐ
「………いきなりどうしたんだ…?」
「……えっ!?……えと……その……」
勢いでやったがその後のことを私は考えていなかった
私は赤くなった顔を下に向ける
「ったく……しょうがねぇな」
左京さんは呆れた声を出しながら私の顔を上にあげた
そして、ゆっくりと唇を私の唇に当てた
「……は」
私はいきなりの事に頭がついていかずポカンとなる
「甘えたかったんだろ……A」
左京さんは口元を緩ませて少し嬉しそうに笑う
「………………はい」
どうやら、大人っぽく見られるのは当分無理らしい
私たちの初デートはキスから始まった
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