任務19 ページ20
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…正直、バレー部は1番入りたくない部活だった。
それは数日前、友達との会話の途中、たまたまバレー部の話題になった時の話。
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「そういえばさ、3年の及川先輩って分かる?」
「バレー部主将のあの及川先輩?」
『え、なに2人とも知ってるの?』
突然出てきた及川さんの名前。
あの及川先輩…って、あの人そんな有名だったんだ…
「2人ともっていうことはAも知ってるのね。それなら話が早い。
実はね?私見ちゃったんだけど…」
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「及川先輩、お疲れ様です!これ差し入れなんですけど…」
「えーなになに、くれるの?ありがとう〜」
昼休み。
Aのお弁当仲間の私、優子は飲み物を買いに体育館近くの自動販売機まで来ていた。
(何にしよう…ここはやっぱ定番のオレンジジュース?いやいや、牛乳も捨て難い…)
どんなことでも本気、がモットーの私。
もちろん飲み物選びでも同様だ。
ふたつの飲み物を長め、どちらを買おうかと悩んでいた時。
ふと、本校と体育館を繋ぐ渡り廊下から話し声が聞こえ、一方の声がイケメンと話題な及川先輩の声に酷似していたものだから、つい覗いてしまった。
そこには、顔を赤らめながら及川先輩にタオルを渡している(多分)2年生の女子生徒。
(噂には聞いてたけど、やっぱモテんだなぁ…)
軽く汗をかいている及川先輩。
昼練習でもしたのだろう。
ここぞとばかりに、及川先輩に定番のタオル差し入れをしていた。
(少女漫画かよ…)
その後、2人は軽く会話をし、「それじゃあ」と言って及川先輩はその場を立ち去った。
女子生徒は、その姿が見えなくなるまで背中を見つめていた。
その姿を見る限り、相当惚れ込んでるんだな、なんて他人事のように考える。
(モテる男も大変だねぇ)
実際、及川先輩の告白現場は何度も目撃済みで、改めて及川先輩の人気を実感させられる。
…ここまではよかったんだけど。
及川先輩がいなくなり、私も教室へ帰ろうとしたその時。
「ねえ、ちょっといい?」
今度はその2年生が、複数の女子に話しかけられていた。
(なになに、修羅場?)
こういった揉め事は大好物の私(最低)。
興味本位でその会話に聞き耳を立てた。
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凛 - firefly*さん» はい、大丈夫です! (2020年3月18日 22時) (レス) id: a650642e55 (このIDを非表示/違反報告)
凛 - はじめまして!小説を楽しく読ませて頂いております。これからどのように物語を紡ぐのか楽しみです。更新頑張って下さい!リクエストなのですが、日向翔陽異能力者でお願いします。殺戮に特化しており、殺戮の異能力の中では最強の設定で (2020年3月18日 21時) (レス) id: a650642e55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:真田礼 | 作成日時:2020年3月18日 3時