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「で、どうした」
三日月は膝の上で船を漕ぐこんのすけを撫でながら俺を見ずに聞いた。
「あの審神者ってさ……何考えてんのかなって」
「何、とは?」
「だってそうでしょ。あいつは今まで見てきた人間と全然違う。なんでもかんでも“仕事だから”って」
普通は仕事だから、とかそんな理由で自分から死にに行く真似はしないはず。
そう言うと、三日月は可笑しそうに笑った。
「……なにさ」
「まぁまぁそうむくれるな、加州」
そう言って三日月はこんのすけを膝から床へと下ろした。
「残念だが俺にははっきりとした理由は解らん。推測なら出来るがな。だが、今加州が望んでいる答えを俺は答えられない」
「……そうだよね」
「それなら本人か、又はそれに近い者に聞けば良い。なぁ、こんのすけ」
驚いてこんのすけを見ると、船を漕いでいたはずのこんのすけの目はぱっちりと開かれて床に座っていた。
「気づいておられたのですか」
三日月はそれに答えずにただにこにこと笑みを浮かべる。
「……私からお伝え出来ることもあまりありませんよ。何しろあの方は…主様はご自分の事をお話にならないので」
こんのすけはそこで一旦切り、それに、と続けた。
「他人の口からよりご本人からお話を聞く方がいいのではないですか?」
こんのすけはそれだけ言って走って行った。
「……本人から、ね」
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iceblast5(プロフ) - お疲れ様です!続き楽しみに待ってます!お身体ご自愛くださいませ♪ (2018年12月27日 20時) (レス) id: 69d49e1d20 (このIDを非表示/違反報告)
るん(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです!! (2018年12月2日 1時) (レス) id: 02c33f4747 (このIDを非表示/違反報告)
さら - はじめまして!いつも小説楽しみにしてます!更新頑張って下さい! (2018年11月8日 21時) (レス) id: 8178d9f7d8 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - 璃月さん» ありがとうございます...!お互い頑張りましょう!! (2018年10月22日 23時) (レス) id: 5c9d938f2b (このIDを非表示/違反報告)
璃月 - 素敵な作品ですね!羨ましいです。私も受験生なので、お互い頑張りましょうね! (2018年10月22日 19時) (レス) id: 069b5fd343 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜餅 | 作成日時:2018年8月7日 21時