信じなくていい、私も信じないから【刀剣乱舞】

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鶴「光坊、いい加減貞坊を渡してくれないか。あいつに直してもらうために呼んだんだ」




燭「嫌だよ。……ただでさえ、重症で姿が保てなくなったんだよ。誰かが折れるのは……もう見たくない」





鶴「困ったなぁ……。すまない、もう少し待ってくれるか」






『鶴丸さん、その言葉は10分前も聞きました』







思いっきり睨まれた後、もう既に10分経っていた。






だけど一向に状況は変わってない。






燭台切が太鼓鐘貞宗を貸してくれないからだ。







(……稲荷寿司食べたい。温かいお汁飲みたかったけど…ぜっっったい冷めとるやん)








鶴「な、光坊。すぐに貞坊は戻ってくるから。その本体を貸してくれないか？」






燭「いくら鶴さんでもそれは聞けないな」








鶴丸もお手上げ状態で困り顔だ。








『わかりました。触れなければいいんですね』






鶴「何を……って君！！何してるんだ！！」








え、何って……ただちょっと血を出そうとしてるだけなんだけど。






勝手に貴方の本体を借りたのは駄目だったごめんなさい。








『勝手に触ってごめんなさい。





でも、鶴丸さんは大広間で見てましたよね、生き血で手入れ出来たの』







鶴「それはそうだが……！」







『すぐに返します。だから貸してください。これ以外、切れるものが見当たらないんです』








それだけ言うと燭台切に近づく。





正しくは彼の持っている太鼓鐘貞宗に。








燭「な、何をするつもりだ！？近づくな！！！」








そう叫んで自分のボロボロの本体を私に向ける。






刃の切っ先を向けられるのにも慣れた。






……慣れたら駄目だと思うんだけどね。

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