やっぱり薬いるだろ ページ10
なんだか、ふわふわしている。
誰かに、抱きしめてもらっているのかしら。
ただひたすらに、気持ちいい。
私にも家族がいたのなら、こんな感覚だったのでしょうけど。
生憎、抱きしめてもらったことなんて、生まれてから一度もないから、よくわからない。
そのお相手は、父親や、私と同じ黒髪、でも、父親ではない、
あなたは、誰？
「…………ぁ」
「モネ先生？ 聞こえますか？」
あら？ ブルシェンコ先生？？
…………………………え、まさか私、このヒトに、
「…………顔色悪いですね、」
「十中八九あなたでは、」
「は？？？」
…………あ、なんだか違う反応。
違うのねぇ、、
夢の男ごとき、そんなに気にすることでもないと思うけど、気になっているのは、本能みたいな感覚というか、、、
なんとなく、気になる。
それにしても、ここは、
「あ！ モネ先生起きたんだね！ 良かったよかった！」
地獄かしら。
「ねぇ何で顔そらすの？？？ ブルシェンコ先生の方ばっかり向いて、先生の顔に何か、食べかすでも付いてるの？？？」
「辞めてくださいダリ先生……」
「バカなんですかダリ統括」
「疑問符は？？？？？？？？？」
よくわからないけれど、目覚め早々に、ダリ統括の顔を見たくはなかった。
その日一日の、良くない未来を暗示されているみたいじゃない？
「……それで。どういうことでしょうか」
「………………うーん、覚えてない？」
「その言い方から察するに、悪周期ですか。ピアスを付けていたはずなのですが。ご迷惑をおかけしました」
「えっ？？？？ いやまぁ、そうなんだけど」
…………なんで、頭下げたくらいで、そんなに驚くのかしらねぇ。私を何だと思っているの？？
まじで一発殴りたい。
「…………ま、いっか！ 多分、彼に説明してもらった方が早いんじゃないかな。書類も届いたし！」
「書類？」
「いやー、フェネクスって意外と仕事早いんだね！」
「…………え？」
なんだか、私の知らないところで話が進んで、
「じゃ！ あとはよろしくお願いします！ …………顔赤いけど、大丈夫ですか？？？」
エイト先生♡
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作者名：Sela | 作成日時：2023年5月10日 21時
