僕のモノ ページ8
「「…………は?」」
嫌でも親子。
片や悪周期、片や大怪我。
それがあって尚、フリーズした。
「なんだよ? 文句ねぇだろ、縁切ろうとしてたし」
眼力、怖い。
コラプサーも、めちゃめちゃに怯んでいるが、ここまで敵意を露わにされれば、やっぱり反抗したくなる。
だって、コラプサーから見れば、エイトの年齢は、ただのクソガキである。
「随分と見る目がないじゃないか。結婚したところで、家になんの利益もないぞ?」
「僕には利益ありまくりだし、ありすぎて怖いくらいだよ」
「こんな出来損ないで、か?」
「………………あ"?」
キレた。
「そもそも、僕やお前よりランクが高い時点で、出来損ないはあり得ねぇだろ。まず、幼少期にアクドルとして活動するには、明らかに状況不利で、捨てられたばっかだったのに、それであんなに売れたのは、彼女の努力の証だろうが。よく夜の音楽室で演奏しているヴァイオリンも、あんなのは努力と才能のどちらが欠けていても、絶対に出せない音色だろ。音楽は詳しく無いけど、あれはすごいって僕でもわかるくらいだし。魔力無しなら、あの理事長より強い、って言われてるんだからな。どうせ、音楽祭での彼女の微笑みも知らないんだろ? 僕らからの信頼を得るために、彼女なりに頑張っている姿は尊敬すべき。
ーー要するに、」
お前の目は節穴か?
「お、」
おっっっっっっっも!!!!!!!!!!!
あの出来損ないを、マジで好きなのか?! と、目を回しております。
「お前が、お前なんかが、彼女と縁を切ろうとしてくれて、正直、かなり嬉しいんだよ」
彼女は、どこか揺れているような感じがあったけど。
「最愛の悪魔を捨てたやつとなんて、さっさと離れればいい。それは、お前と同意見だよ。」
だが、
「彼女のことを、馬鹿にするな」
たった数年しか一緒にいなかったお前に、彼女の何が分かる?
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作者名:Sela | 作成日時:2023年5月10日 21時