縁を切ろうとしてただろうが ページ6
「あのねぇ。良い加減にしてもらえます?」
「なっ貴様、うちの庭を粗末に扱うか?!」
流石に呆れた。
告白、更にはプロポーズまで夢見るエイト、一応フィアンセの親には、徹底的に胡麻を擦りたいのだが。
いくら、もうすぐ彼女と他人になるとはいえ、少しの失礼もあっては困るのだが。
でも、これはなぁぁぁぁ…………
「あの、今はそれどころじゃないんですよ。彼女のあれ、明らかに悪周期でしょう。あなた、ランクはいくつですか?」
「なぜ私がホイホイと個人情報を、」
「ちなみに彼女は
途端、黙り込むコラプサー。
おいおい、詰んだじゃないか。
フェネクス家の家系能力は、ランクが全て。
当然、コラプサーも当主であるからには、それなりのハイランクであるはずなのだが。
改めて、モネの鬼才っぷりを感じる。
いや、鬼才というよりかは、持つものを活かす力か。
「とにかく今は、上空を飛び続けるしかないでしょう!」
先程、イフリートも強制解除されてしまった。
モネは自由の身、魔界のウルトラミサイル並の戦闘能力が、放り出されている。
さっさと薬を打ち込むのが一番。
即効性があるものは、注射器に入っているので、間合いに入るための、隙を作るしかないのだが、やっぱり無理ゲーである。
このヒト、どこまで戦えるのだろう。
と、考えていたときだった。
「…………上空を? バカいえ」
………………はっ?
「この家には、まだ息子たちが残っている。とは言っても、養子だが。」
……こんなに子供思いだったのか? まさか、
「養子だ、当然、フェネクスの家系能力は継いでいない。それなら、せめて家系能力の詳細を知る、私が対応するのが得策だろう」
当然、貴様もだ、と言われても。
はぁ?
「養子とはいえ、息子の一人や二人、守れないわけにはいかんだろう」
「はっ、」
「なんだ、何か文句でもあるか」
…………何を言ってるんだ?
だって、超不仲とはいえ、コイツにとっての実子は、
「……その羽は、イフリート家だろう。それだけの家柄なら、わからないはずがあるまい」
「は……?」
コイツは、どこまでも、、
刹那、
ドガンッッッッ!!!!!!!!!!!!!!
127人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Sela | 作成日時:2023年5月10日 21時