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138,「     」【光峰カナ/響《HIBIKI》】 ページ6

『…此処は?』

暗闇の中、足元は冷たい水で濡れる。

服装はいつものだけど、足は裸足。

歩くと、パシャンと水しぶきと共に音が鳴る。

『私は、どうして人を傷付けるのでしょうか』

前を見ると、医療が居た。

『…貴方は、幸せですね。羨ましい限りです』

ああ、この眼だ。

姉さんが私に向けた、この眼。

だから、反射的に私は私を抱き締める。

『…もう、良いんだよ』

医療は決壊したように涙を溢す。

『…生意気ですっ、この馬鹿、屑、人間の塵、殺人鬼っ、地獄に堕ちやがれくださいっ』

『うーん何個か覚えが無い罵倒されてるんだけども…まあ、いいかな』

ふっ、と彼女に離れる。

『私、もう長く持たないからさ。…きっと』

『長く持って2日3日。知ってますよ』

『…敵わないなぁ』

『…私は、「」と言って、貰えますかね?』

『どうしたの?藪から棒に』

『貴方みたいに、頑張れば、言って貰えます、かね?』

そう不安そうに聞く医療に、自分は答えた。

『…その「」はどんな感情なの?』

『ーーーーッ?!』

目を見開く医療は、少し固まると、微笑えんだ。

『…私達は、貴方が一番幸せだと、思ってました』

するとなんだか、光が差してきた。

『…貴方がいつか、「」の感情を知れる、その時まで』

微笑んだ医療と話す前に光が自分を包んだ。



「…れーくん、駄目だよ」

あの、深層心理での会話で、私は体がリンクしていた。

まあ言うと、凍るれーくんに抱き付いている。

れーくんは意識が暗転している。

すると、パキパキ、と音と共に、れーくんの氷が此方に移ってきた。

「うん、良いよ。おいで」

氷に侵食され始める。ああ、血が足りないからクラクラするなぁ。

すると、声が響いた。

「ワリぃな。ソイツもうすぐ死ぬから美味くねぇぞ」

「…焔」

「なーにやってんだよ。ど阿呆。」

ベッドに座る焔で、氷は溶けた。

「なあ、本当にどうするんだ?お前はもう代償無効化の薬でも止められない程体ぶっ壊れてんだぞ。刺された次の日にうろうろするのも不味いけどな。」

そう、だね。と煮え切らない返事をすると、焔は大きな舌打ちをして出ていった。

「…れーくんは、謝ってばっかだねぇ」

小さな手に手を合わせる。

「交代だよ」

制御、と唱えると目の部分が熱くなる。

これで、おしまいにするからね。


「…れーくんは、もう良いよ」

これでれーくんは、能力の制御を掛けられた。

ねえれーくん。私は、

君達が傷付くのが何より辛いんだ。

耐えられない【猫原 天与/ホノノン】→←137,氷雪【朝霧零/is】



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DAU姉妹 - 言い忘れてた。更新しました。 (2020年7月18日 17時) (レス) id: f520619b88 (このIDを非表示/違反報告)
DAU姉妹 - なんかどんな感じで終わったんだっけ…。繋げたいけどうまく繋がんない。更新します。 (2020年7月18日 12時) (レス) id: f520619b88 (このIDを非表示/違反報告)
is(プロフ) - ああああああああああ!やっとキタァぁぁぁぁっぁぁ! (2020年7月15日 8時) (レス) id: 67d532d5a9 (このIDを非表示/違反報告)
響@雫3318(プロフ) - 更新しました! (2020年7月14日 19時) (レス) id: 5eb25cbad8 (このIDを非表示/違反報告)
響@雫3318(プロフ) - 更新してみます…ネタがぁっ… (2020年7月14日 17時) (レス) id: 5eb25cbad8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:響《HIBIKI》 x他3人 | 作者ホームページ:無い。  
作成日時:2020年4月26日 22時

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