＊過去 ページ9
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あたしは、どこにでもある普通の家庭に生まれた。
「パパ！サッカー教えて！」
「お、いいぞー！じゃあパパと一緒にやろうな！」
「ふふ、良いわねA、大好きなサッカー教えて貰って。」
「うん！！」
あたしの両親は世界サッカー協会に携わり沢山の仕事を抱えていた。そのこともあって自分もサッカーが大好きで、よくパパにサッカーを教えて貰っていた。
仲間からの信頼も厚く優しい両親に溢れんばかりの愛情を注がれて育ち、そんな二人があたしは大好きだった。
家族で仲良く暮らしているだけで十分すぎるほど幸せだった。
それなのに
「残念ですが、貴方のご両親は......」
突然だった。なんの前触れもなく、本当に突然。
小学校五年生の時だった。
両親が仕事に行くと言って海外に飛び立った間、あたしはおばあちゃんの家で面倒を見てもらっていた。
そして、二人が帰ってきたと聞いてその場に行った時もう二人の姿はなくて、そこにいた男の人に聞かされただけ。
「事故で亡くなったんだ。残念だよ。」
頭の中はもう真っ白で、わけもわからないまま
目からは涙が溢れるだけ。
「パパ....?ママ......?ねえ、嘘でしょ？.......ねぇ！！！！」
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作者名：鈴神 | 作成日時：2020年5月31日 10時
