＊かっこいい ページ5
＊
「俺の彼女に触るな。」
唸るようにそう言って男達を睨むフィディオ。
その姿はいつもの温厚な彼ではなく、いつもと違う男らしさに、こんな状況だけどかっこいいと思ってしまう。いや、いつもかっこいいのだけれども。
俺の彼女 という言葉が胸に刺さり心の中で悶絶する。
フィディオも、男の子なんだなぁ。
この状況でそんな事をぼーっと考えていると
「彼氏がいたのかよ、ちっ」とクソダサいセリフをキメて男たちは去っていった。
「大丈夫だった？ごめん、俺が目を離したせいで」
「ううん、フィディオが来てくれたから大丈夫！
ありがとう。」
そう言ってとびきりの笑顔を向ければ、彼は安心したように笑って隣に座った。そして手に持っていたアイスを「はい」と渡してくれお礼を言って受け取る。
「おいひぃ〜！！」
チョコが美味しすぎる......！
ひんやりとした甘い食感が口の中に広がり頬を緩めていると、視線を感じふとフィディオを見た。
「？、どうしたの？」
フィ「アイスついてる。」
フィディオの顔がそっと近づいてきて反射的に目を瞑った。
＊
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作者名：鈴神 | 作成日時：2020年5月31日 10時
