＊怒り ページ27
＊
「どうしてAが......！！」
目の前にいるのはまぎれもなく俺たちの仲間。
信じ難い目の前の事実に、俺は拳を握りしめて秘書の男を睨む。煮えたぎる怒りは皆同じ、俺達はその男を睨み男もまた俺達を睨む。
睨み合いが続いていると後ろから声をかけられ、振り返った俺は息を飲んだ。
「守っ！！」
ロココ「君は、オルフェウスの......！！」
円「フィディオ！！」
そこには息を切らして走ってきたフィディオがいた。「邪魔者が.......」と忌まわしそうにこちらを見る秘書の男をよそ目に理由を聞く。
「Aに用があったんだけどジャパンエリアに行っても誰もいなくて、それでテレビを見たら君たちが......」
そう言ったフィディオは離れたところにいるAを見て、悲しそうな、怒りの表情を見せた。
フィ「A、どうしてっ、目を覚ましてくれA！！」
A「......」
ぴくりとも表情を変えずに、ただこちらを虚ろに見つめるA。だめだ、きっと何を言っても今のAには届かない。
どうしてこんな事になったんだ、A。
皆で男達を睨んでいると、突然砂埃が舞いはじめ声が聞こえた。
ガル「面白いことになって来たな。私のサプライズは楽しんでもらえたかな？」
「ガルシルドっ、」
土ぼこりの中から嘲笑うようにガルシルドが現れた。
ガル「さぁ、これでもう逃げ場はない、ミスターアラヤ。.....いや、円堂大介。」
『....！！』
円「......じいちゃん。」
そしてミスターアラヤ、.....いや、じいちゃんが俺たちの前に出た。
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作者名：鈴神 | 作成日時：2020年5月31日 10時
