F1-28 ページ28
・
駅の前には紫耀くんが言った通り
人はほとんどいない
「これ」
紫耀くんがリップを差し出す
「あ、ありがとう」
ようやく私の手元に戻ってきたそれは
私の手元からなくなる前よりも
ずっと大切なものになった気がする
「あ、あと」
これも
そう言って紫耀くんは
自分のかけていたサングラスを外して
私にかける
「ここちょっと明るいからかけといた方がバレないです」
でもサングラスをとった彼は
目だけでもザ・平野紫耀で
慌ててそれを外して返そうとするけど
そんなことする前に
・
「ごめんなさい」
まっすぐな眼差しが
今度は直接注がれて
一瞬訳が分からなくなり固まる
「Aさん、リップなんて本当は忘れてませんよ」
ハスキーな声が紡ぐ言葉は
私の想像の範疇を超えているから
上手く消化できないまま
私の脳内をグルグルとする
・
・
「俺がAさんのバッグから取りました」
周りにはたしかに人はほとんどいないけど
そういうことじゃなくて
紫耀くんの言葉の真意が見えなさすぎて
自分の心臓がうるさすぎて
世界に私と彼しかいない
そんな錯覚に陥る
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1812人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「平野紫耀」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きら(プロフ) - シーさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます( ´艸｀)頑張って恋仲にします笑笑 (2019年11月24日 21時) (
レス) id: 66dcc96454 (このIDを非表示/違反報告)
シー(プロフ) - このお話面白いです！！きらさんの作品どれも好みです^ ^紫耀くんと恋仲になれることを祈って更新待ってます！！ (2019年11月24日 14時) (レス) id: dd83225e48 (このIDを非表示/違反報告)
きら(プロフ) - shkpさん» ありがとうございます！最近亀更新極めてて申し訳ない、、ご期待に添えるよう頑張りますね！ (2019年11月22日 0時) (レス) id: 66dcc96454 (このIDを非表示/違反報告)
shkp(プロフ) - 初めまして。作品読ませて頂いてます。めちゃくちゃ面白いです！きらさんの作品の中で過去１好きです！次の更新も楽しみにしています。無理せず頑張って下さい！ (2019年11月21日 1時) (レス) id: 0769b86047 (このIDを非表示/違反報告)
omn(プロフ) - いつも楽しい作品をありがとうございます！最近更新がなくて、楽しみに待っています (2019年9月14日 1時) (レス) id: cfd0bc9a4b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きら
| 作成日時：2019年8月31日 23時
