5＋1

打ち上げとオフ ページ35

【shin side】

「「「「「お疲れ様でした〜〜！！！！」」」」」

無事、ツアーを終えた夜。俺たちは打ち上げをしていた。

樹「無事終わったなー！序盤にはこーちもみに来てくれてたし良かった」

慎「メンション作戦成功じゃん！てかあれ言い出したの誰だっけ？」

大「俺」

慎「相変わらずこーち関連の戦犯はきょもだな〜笑」


みんなで笑い合っていると、隅っこでぷちぷちと枝豆を食べている北斗が視界に映る。

......あらら。またすみっこぐらししてるよ。

慎「北斗も！お疲れ〜！」

俺が声をかけると、北斗は力なく笑った。

疲れてるのかな...それとも、ジェシーがこーちにした.....度の越えたファンサを気にしているんだろうか。

多分、後者だろうな。

ジェシーはライブでテンションが上がってメンバーにキスを迫るような事もあるくらいだから、あまり気にしすぎない方がいいと思うけど...そういう訳にも行かないか。



でも.....俺はこーちのなかで北斗も大きい存在だと思うけどな。


以前、こーちと話した時、こーちは北斗の事を「ほっとけない」と言っていた。
駅で初めて会った時の事はだいぶ前のことで記憶は曖昧らしいが、

『北斗のこの世の終わりのような絶望した表情ははっきり覚えてる。あんな歳で何があってああなっちゃったのか心配だった。友達になった今なら、北斗が苦しい時話を聞いてやれるかなぁ。』

と優しい顔で話していた。

そんなの、俺でも惚れる。

北斗にこの話をしてあげたいけれど、「北斗には内緒ね」と口止めされているから、話せない。.....でも、理由はそれだけじゃない。


北斗は今、こーちのことが好きで苦しんでいるから。



慎「北斗.....、元気だせよぉ〜〜〜〜！ほらほらぁ、いっぱい食べて飲みなさいっ！たろちゃんが奢ってあげるから！！」

ならば、俺が北斗を支えるしかない。

俺は精一杯明るく、笑顔で振舞った。

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