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［ 5話 ］ ページ7
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「よし、ついた」
「うわぁ…夜の公園怖っ」
「夜の公園はロマンチックやろ」
「あ、ブランコ乗ろ」
「聞けや！」
当たり前だけど、公園には私たちしかいない。
ポツンポツンとぼんやり光るオレンジの外灯に照らされる。
「久しぶりに乗った」
「俺も」
鎖がちぎれてしまうんじゃないかと思うほどに、金属音を掻き鳴らしてブランコを思い切り漕ぐしげ。
「ねぇ、結局告白どうしたん」
「あーあれ」
「さすがにもう返事したんやろ？」
「おー」
なにその曖昧な返事。
徐々にペースを落とす隣のうるさいブランコ。
「あれなぁ、実は告られたその日に断ってん」
「…は？ほんまに？」
「ほんまほんま」
「何で？どないしよーって相談してきたやん」
しげの行動は時々理解できないけど、今回も全く分からない。
「そんな驚く？」
「いや、当たり前やん」
私を見てケラケラ笑うけど、私はそれどころじゃない。
私の辛かった時間返せ。
「まー、あれやな。好きとちゃうかったし」
「それなら、断ったって言うてくれたらよかったやん」
「そんなんおもんないやんけ！」
「私を遊び道具やと思わんといて」
なんだか馬鹿馬鹿しく思えて、色んな感情が入り混じって声が震える。
私弱いな…泣きそうだ。
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作者名：はしご | 作成日時：2020年8月31日 0時
