20話 ページ28
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そんなに大変な過去があったとは思えないくらいキラキラしている彼ら。
「…あの、インタビューには関係ないことなんですけど、」
神山「何ですか？」
「失礼なことをお聞きするんですけど…後に加わる形になって、どう思われてたんですか？」
と言うと、全然構わないですよ と笑いながら返答を考えてくれる。
神山「立ち位置、歌割り、衣装…ほんまに色んな面で差が付けられてて、俺は付属品か何かか？ って悔しい気持ちが大きかったですね。でも、4人がそれを感じさせないようにしてくれて。一緒にカメラに映ったり、衣装を合わせてくれたり」
そんな格差があったなんて。
神山「できることをしようって、それまで以上に努力しました。そう思えたのは、しげが俺に��お前がおらんと1になれへん。俺らまだ未完成なんや。俺がグループを絶対守るから、神ちゃんは神ちゃんにしかできんことをやってくれ。��って言ってくれたからなんですよね。この言葉ずっと覚えてます」
しげって普段あんなですけど、すげえカッコいいやつなんですよね。
神山さんのその言葉を聞いて目頭が熱くなって、涙が溢れそうになった。
なんでだろう、私が言われてるわけじゃないのに。
神山「大丈夫ですか？すみません、こんな語っちゃって」
机の上のティッシュを慌てて渡してくれて、それを受け取る。
泣いてしまうなんて、みっともない姿を見せてしまった。
「こちらこそ、すみません…ありがとうございます」
神山「いやいや、全然気にしないでください」
どれだけ悔しくて辛い思いをしたんだろう。
一列に並んで輝けるまでにどれだけ努力したんだろう。
だけど一番は、分からなかったことが今やっと分かった気がして、嬉しかった。
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作者名：はしご | 作成日時：2020年8月31日 0時
