32 ページ32
.
「もう準備できたの?」
「今日も打ち合わせやから大した準備いらんねん」
「最近打ち合わせ大変だね」
「ライブ近いからな」
「あ、そっか。色んな都市回るんだよね」
その間、私は自分の家に帰ってもいいよね
ずっと空けておくのもさすがに心配だし
「明日からは撮影もレッスンもあるから帰り遅なる」
「かなりハードそうだね…体調には気を付けてね」
「疲れて帰ったらAに癒してもらうから大丈夫」
「なにそれ聞いてない」
望は小さく笑ってから
「Aは居ってくれるだけでええねん」
と言って私の頭にポンと大きな手を置いた
急な行動に驚いて、ドキッとした
「ちょっと、私歳上なんだけど」
「背が丁度ええねん笑」
「理由になってない」
「ほな、いってきまーす!」
望は逃げるように玄関を出ていった
いつまでも弟みたいな存在だと思っていた望が、最近男の人に見えてしまうことがある
今だって、ドキッとしてしまった自分を認めたくないというか、なんというか…複雑な気持ち
「A、」
「うわっ!びっくりした…」
仕事に向かったはずの望が玄関から顔を覗かせていた
丁度望のこと考えてたから…大きい声出しちゃった…
「いってらっしゃい言うてもろてなかった」
「あ、い、いってらっしゃい」
「うん」
…満面の笑みで今度こそ仕事に向かった
.
459人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:はしご | 作成日時:2020年7月6日 19時