ARS・・・〜都市伝説の恐怖〜　

４５：ナポリタン※ネタバラシ※ ページ45

＞……なんか変だ。しょっぱい。変にしょっぱい。頭が痛い。
幻想の中での食事と味が一致しない事実、主人公は気付き始めていると思われます。

＞私は苦情を言った。
ここまで店員は登場していません。
静けさの中にある訴え。
死に際に抵抗しようとする本能や、主人公の不安と疑問を払おうとする心理を連想させます。

＞店長：「すいません作り直します。御代も結構です。」
主人公を肯定する唯一の登場人物。
でも味が変なのはまだかろうじて生きている証拠であり、主人公の死を肯定しようとするこの人物はあの世の使いであると思われます。

＞数分後、ナポリタンがくる。私は食べる。今度は平気みたいだ。
もう変な味がしないという事は主人公が本格的に死亡したという解釈が出来ます。
既に現実の味覚を感じる事はなく、幻想の中のみで感じているのでしょう。

＞私は店をでる。
食事を済ませた主人公は既に死亡しているのであの世へと向かいます。

＞しばらくして、私は気づいてしまった……
薄々気付いてはいましたが、主人公はここではっきりと認識します。
自分が既に死亡している事を。

＞ここはとあるレストラン……
森の中で迷い、倒れ、昏睡状態で見た幻想のレストラン。

＞人気メニューは……ナポリタン……
そこで主人公は確かに食事をした。
人気メニューのナポリタン、それだけが現実とリンクする記憶。
自分以外の者が注文しない人気メニュー。
それは自分が何度も注文しているという解釈にもなります。
瀕死の状態で辿り着いた幻想のレストランに何度も来る。
これは生死の境を何度も彷徨うという解答が出せますので、「森」が既に瀕死の主人公が見ている幻想だったのかもしれません。
しょっぱい味、頭痛。
頭部からの出血、血の味。

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