56 mm ページ8
目黒side
静かに眠る涼太くんのお腹辺りに手を重ねる。
翔太くんはすぐ戻ってきて、
飲料ゼリーとかを置いてさっさと帰って行った。
任された、ってことだよな？
メールアプリを開くとともに時間確認。
…リレー、
無理無理と絶叫しながら最後は引き受けてくれた、友達改め、
康二を思い返す。
個人宛で詫びの文を送った。
向『先生が皆に家庭の事情や言うてめめのこと庇ってくれたで
怒っとったけどな！アホ！
お陰で2位やわ！アホ！！』
愛嬌ある怒りの顔文字も添付されてて、つくづくお人好しさが染みる。
ずるくて幼い俺の本性を思い知った。
反省してる、でもあのときの俺は悩みもしなかった。
翔太くんの言葉を反復。
渡｢微熱。でもめちゃ体調悪い。…変な食生活してたみたいでさ｣
変な食生活って何だよ、と首をひねる。
涼太くんに限って飯を軽視するとは。
横目にいろんな項目でネット検索をかけた。
ストレスからくる体調不良？
単純に風邪だったり知恵熱だったり…
目｢俺が知恵熱出るわｯ｣
寝転がる。
｢言える人になる｣なんて、口だけになってる。
そんなにダサくて最悪なことあるか。
………やめろやめろ、
ナーバスになるなんてそれこそあまりに頼りない。
宮｢れん？｣
1時間もした頃、
舌っ足らずな掠れ声が聞こえた。
目｢っ起きたの？大丈夫？｣
宮｢………ん、…結構マシ｣
起き上がった涼太くんは、でも相変わらずしかめっ面のままだ。
煩わしそうにする温くなった冷えピタを剥がしてあげた。
目｢翔太くんがいろいろ買って置いてってくれたよ｣
レジ袋を一瞥して、涼太くんは俺に笑いかけた。
宮｢ん。もう帰っていいよ｣
当然のように言われて頷きかけた。
目｢…、1人暮らしの病人置いて帰れるわけ！｣
宮｢大丈夫だってば。お互いに負担あるし｣
暗に、出てけと言われてるのか。
断捨離みたい、と浮かんでどこか凍えた。
______________________________
重い体の芯を抱えながら歩く。
微熱で大したことないまま揺るがないからと、それを担保に言いくるめられた。
まばらにしか点かない電灯が、俺をさらにネガティブに駆り立ててきた。
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るん(プロフ) - はじめまして！めめだてが好きで、この作品に巡り合いました。切なくて、ドキドキして、どんどん続きが読みたくなります。こんなに素敵な作品に出会えて嬉しいです！またいつか、目黒くんが卒業した後のお話が読みたいなと、更新楽しみに待っています！ (2022年1月12日 1時) (
レス) id: afd921f300 (このIDを非表示/違反報告)
aytu(プロフ) - きょうはクリスマスです。急にこのお話思い出して、改めて読むと、やはりこのお話すごく好き！と思っていますね。＾＾いつも更新楽しみしています。 (2021年12月25日 21時) (レス) @page36 id: d8e0a6dc06 (このIDを非表示/違反報告)
かんかる - floveryさん 更新期間が空いてしまいすいません涙 この後dtさん視点でも書く機会を予定しているので、そちらも気長に待っていただければ…本当に遅くなってすみませんでした、コメントありがとうございます！！！ (2020年11月20日 16時) (レス) id: e59ae82cb4 (このIDを非表示/違反報告)
flovery(プロフ) - はじめまして！更新待ってました！しかもずっと気になってためめだて出会い編でとても嬉しかったです！今後のお話も楽しみにしています！ (2020年11月19日 22時) (レス) id: c3708e43a6 (このIDを非表示/違反報告)
かんかる - ajdugmtaさん 待っててくださり感無量です！！これからもお願いいたします…！ (2020年9月22日 10時) (レス) id: e59ae82cb4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かんかる | 作成日時：2020年5月14日 16時
