40 mm ページ41
目黒side
手持ちの金額を数えてみた。
……年始のお年玉を足してもう一度数える。
目｢ギリ、か？｣
17にもなってまだ金欠だなんて。
手持ちも中学生なみだ。
今日の午後、街をあげての花火大会。
涼太くんとそれらしいデートが久々過ぎて、約束は17時なのに朝の6時に起きた。
夏休み中の早起きなんて部活以来だ。
でもあんま態度に出すとかっこ悪いよな…。
表情筋を手で抑える。
扇風機の風を受けながら、俺はベッドの上で顔を覆った。
数時間後に康二と図書館で待ち合わせ、昼は勉強して過ごした。
塾よりは息が詰まらない。
まだマシ。
向｢俺もラウと行くで、祭り｣
目｢会っても話しかけんな｣
向｢ひどない！？｣
涼太くん情報だと大学メンバーも行くとか。
今日だけは2人にしてくれ…！と、申し訳ないながら天に祈る。
向｢そーいや照兄から聞いたけどな、｣
目｢ちょ待てお前どこまで仲良くなってんの｣
向｢舘も楽しみにしてたってよぉ？｣
…涼太くん遠距離攻撃はやめろ。
話してたら声が大きくなってしまい、ちくっと司書さんの視線を感じた。
さーせん。
2人で身を縮めて小声になる。
目｢ね、お前どこの大学行くの｣
康二はいたずらっぽく笑って指を口に当てた。
向｢ひ・み・つ。てか私語厳禁やろ？？｣
目｢………うざ｣
向｢え怖っ！？｣
本格的に司書さんからの嫌悪を感じて、その方向に会釈し康二を無視してやった。
、、秘密か。
音量0で派手な泣き真似をする康二につい笑う。
結局、勉強という名の暇つぶしみたいになってしまった。
______________________________
赤信号で足止めされ、
暑いなか手の甲で頬の汗を拭った。
歩行者天国になるまで残り僅か。
慌ただしく多くの車が帰路についている。
時間的に一旦家に帰ろう。
服と髪と…身支度して、それで約束の場所に行きたい。
は？
……視界の端で、白杖を持ったじいちゃんが、
横断歩道を渡るのが見えた。
目｢…______危ねぇｯ！！｣
目一杯に手を伸ばす。
赤信号、
クラクション、
トラック？
急に衝撃を強く感じて、脳が揺れた。
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かんかる - カッテージチーズさん ありがとうございます！そーなんですよ、めめだてマイナーですよねぇ泣 でも楽しんで頂けて嬉しいです！コメント励みになります、頑張ります！ (2020年5月5日 23時) (
レス) id: e59ae82cb4 (このIDを非表示/違反報告)
カッテージチーズ - いつも楽しく拝見させていただいてます!めめだてはあまりイメージが無かったのですがとても面白いお話だったのでハマっています!更新頑張って下さい。楽しみにしています!! (2020年5月5日 18時) (レス) id: 039c8dff31 (このIDを非表示/違反報告)
かんかる - ↓すいません！aytuさんですね汗 (2020年5月3日 22時) (レス) id: e59ae82cb4 (このIDを非表示/違反報告)
かんかる - ayutuさん わあ、私話の中軸が｢戻らない青春｣的な、細○守みたいな感じなんです笑読み取って下さる方が…！嬉しいです、ありがとうございます！ (2020年5月3日 22時) (レス) id: e59ae82cb4 (このIDを非表示/違反報告)
aytu(プロフ) - 大好きです！懐かしい青春を思い出して、感動しました（笑）これからも更新楽しみにしております！ありがとうございます！ (2020年5月3日 17時) (レス) id: f27aee443f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かんかる | 作成日時：2020年4月13日 0時
