目黒くんと宮舘さん

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宮舘side




大学のHPを開くと、それその話題がトピックに上がっていた。





もうすぐオープンキャンパスが始まる。




…体感早いな。


文化祭との間が開かなかったせいだ。









深｢お疲れー｣


バイト終わり、ふっかと駅中で別れた。





都心につながるこの駅は、夜になると帰宅者で人が多くなり少し危ない。




ふっかにも何度か時間帯やルートの変更を奨められてきた。



でも今のが1番手頃だ。


あまり乗り気にはなれない。







周りを見ると誰も彼も気疲れした顔で、社会人のイメージは大変そうだな、の1塊だ。




就職、通勤、遠いようでもう俺も大学最後の年である。





考えることは山ほどあるし、目黒との付き合いも不安と楽しみで意識することが増えるだろう。






そんなことを思いながら階段を登る。









｢あぁっ！｣









突然響いた声にぱっと顔を上げると、








必死に手を伸ばした母親らしき人と、




段差でバランスを崩す男の子。









男の子が落ちてくる。









急な階段、目の前のハプニング、








受け止め、

自分ごと転がりかけた。









宮｢っ！｣







運動神経をかき集めてなんとか手すりを掴む。







男の子を抱きとめて自分も留まった。









少しして、うあぁ、と男の子が泣き出す。








状況と無事を把握し思わずため息をついた。









母｢大丈夫！！？…あ、ごめんなさい！お怪我は！？｣





俺にも自分の子にも気をかけてオロオロする女性を見上げて、そっと抱き抱えていた男の子を渡した。





言葉にならない声で泣く男の子の頭を撫でる。




……対 目黒の癖が活かされた。








宮｢お気になさらず｣




女性には隈が見えた。


疲れで男の子を十分に気をつけてあげられなかったのかもしれない。






母｢すいません…本当にありがとうございました…！｣



安心した表情に微笑む。









少し痛んだ自分の足首は無視した。


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渡『佐久間、ダンスサークルで超踊るらしい』





翔太からのメッセージに返信する。



自宅は最寄り駅から歩いてすぐだ。







宮『翔太も踊れば？』

渡『無理 あいつらアクロするって』


すご。






毎年、うちの大学は力の入れようがすごい。


サークルのミニ見学があるのだ。





俺は料理。


翔太は声楽。








目黒が文化祭を頑張ったように、俺も努力しなきゃ。

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