失われた輝きを 3【fate×ヒロアカ】 (ページ49)

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英雄143話ページ49

剣城side

緑谷くんが先制を仕掛けた瞬間、ハラリと床に落ちる通形先輩のジャージ。そして目の前が暗くなる

轟「見ない方がいい」

剣「いやしかし…！そこは見ないように努めるので外して下さい！」

何とか焦凍くんの目隠しを振り解いて戦線を確認すると先輩は消えている

混乱したのも束の間、地面から先輩が飛び出してきてみんなの腹にパンチを決めていく

あまりに鈍い音がして「うわぁ…」と声が漏れた
18人をあっと言う間に一人で倒してしまった先輩は満足そうに高笑いをしていた

いくらうちの主力の爆豪くんと焦凍くんが欠けているとは言えまさか緑谷くんまで倒されるとは

負けたことが悔しいのではなく、この戦いに私も参加出来なかったことに悔やんだ

みんなは凄くいい経験をしたはずだ…
無意識に拳を強く握った

轟「早く…仮免取らねぇと置いてかれちまうな」

剣「ええ…！」

　ーーーーー

芦「くぅ～！通形先輩のビリケツから、トップってのはロマンあるよねぇ～！」

葉「うんうん！！」

寮の共有スペースの一角に女子は集まって雑談をしていた

そう言えば、もし私が次のインターンに行くとしたらどうしたらいいのだろう？

職場体験のコネを使うならギャラハッドしかいないが、彼は受け付けているのか

轟「誰だ？それ」

剣「のわっ！」

携帯に映る彼の電話番号を見つめていると急に後ろから焦凍くんが覗き込んできた

芦「ちょっとぉ！轟ぃなーに女子会に入ってきてんのよー！」

葉「プライバシーもクソもないよ！！」

轟「わりぃ」

周りの女子が一斉に私の後ろに目を向ける

彼は顔がいいからみんな甘いが、これが峰田くんとかだったらこんなもんじゃ済まないだろう

特に悪びれる様子もなく謝ると、私の手首を掴んだ

轟「今から俺の部屋に来てほしい」

剣「今からですか！？」

轟「姉さんから届いた茶菓子もあるぞ「是非行きますとも！」…良かった」

「ナニすんの？！」と騒ぐみんなに謝ってからその場を後にするとエレベーターに乗り込む

轟「さっきの…お前が言った職場体験先のヒーローだろ？」

剣「あ、はい！日本に知人とかあまりいないのであの方以外頼る宛がいませんし」

彼とは相性がいいので…と言うのをやめて心の中で呟いた

轟「だったら親父の所に行けば良いのに、アイツお前にも指名出したのに来なくてしょげてたしな」

剣「そうだったんですか？！」

衝撃の事実を知った時、焦凍くんの部屋の前に着いた