失われた輝きを 3【fate×ヒロアカ】 (ページ35)

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英雄129話ページ35

side無し

緑「何を、してんだよ！！！」

緑谷のその叫びにさっきまで争っていた二人はハッとする

轟はエンデヴァーのことを乗り越えられていなかった

呆然と立ち尽くす轟の背後で誰かが立ち上がる気配がした

剣『無様だな』

轟「ッ！！A…！」

振り返るとそこにいたのは

白く染まった髪

金色に光る瞳

真っ黒な聖剣

そして何より、

剣『ーーー蹴散らす』

普段の彼女なら絶対に見せないニヤリと愉しそうに笑う顔

剣『そろそろ目を覚ませよ』

横目で轟を一瞥してから目の前の氷の壁を飛び越えて行った

轟「まさか…！オルタの方か…？」

そんな轟の呟きも壁に塞がれて届かなかった

.

ギ「！！お前、完全に麻痺していた筈だが…」

突如氷の前に飛び出してきた剣城にギャングオルカは目を大きくした

剣『あんなもの、効かないんだよッ！』

ギ「く、この威力は…！」

剣城の黒い剣から出てくる禍々しいビームに、超音波で対抗するもその威力は衰えず、その場から飛び退くと周辺の瓦礫が粉々になっていた

ギ「フン…こんなものが出せるなら、何故初めの内に出さなかった？」

剣『黙れ、シャチ風情が…』

鋭く睨みつけてくる彼女の顔はさっきまでのものとは遥かに違い、その雰囲気の変化にはこの場の誰もが気付いた

ギ「さっきとは別人だな…情緒不安定か？それとも、

二重人格か…」

ギャングオルカの問いかけを無視し、もう一発斬撃のビームをかますがその攻撃は強風によりずれ、彼の周りにいた手下達を薙ぎ払った

剣『チッ…！』

剣城はすぐさま風を吹かせた張本人を睨みつけた。向こうも驚いたように見つめている
そして、剣を深く構えると夜嵐に向かって振り上げた

剣『お前は…目障りなんだよ！！』

夜「うあっ？！」

赤黒い光を伴った斬撃は真っ直ぐに夜嵐に向かって行き、避けられなかった夜嵐は吹き飛ばされて地面に落ちる

轟「A止せ！！」

ギ「性格もまるで正反対だな、仲間割れか？」

剣『仲間？』

剣城が小馬鹿にしたように鼻で笑った後ギャングオルカに冷ややかな視線を送った

剣『チームの和を乱すやつは仲間とは呼ばない』

剣を持つ手に力を入れるとその刀身を黒い光で覆われる、本能的に危険だと察知した手下達が一斉に剣城に襲いかかって来た

手「アイツを社長に近づけるな！」

手「先に潰すぞ！！」

剣城の顔が歪んだ