失われた輝きを 3【fate×ヒロアカ】 (ページ15)

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英雄109話ページ15

剣城side

次の日、今日から普通にご飯が食べられる

そしてどうやらこの病院には葉隠さんと耳郎ちゃんも入院していたらしく私の病室を訪ねてくれた

耳「うち、ずっと寝てたから正直まだ何が起こったかよく分かってないんだよね」

そう話す耳郎ちゃんに分かる限りの事情を説明していると

麗「あ？！みんな起きとる！！」

蛙「いつ頃目が覚めたの？」

お茶子ちゃん達がお見舞いに来てくれた

剣「二人とも！ずっと会いたかったんです！」

しかしお茶子ちゃんは私を見て目を丸くする

剣「どうしました？」

麗「何時もの…Aちゃんに戻っとるー！！」

勢いよく抱きついてくるお茶子ちゃん
梅雨ちゃんも抱きついて来て

剣「ごめんなさい！私の暴走を止めてくれてありがとう…！」

二人は顔を見合わせた後、泣きながら笑って

蛙「そんなの当たり前じゃない…！お友達なのよ？」

麗「元は私たちを庇ってくれたからだし、私からもありがとう！」

泣いている二人に釣られてか、私も視界が霞む

剣「う…！お茶子ちゃん梅雨ちゃん…！！」

麗「Aちゃぁぁん！！」

耳「どしたの…アレ」

葉「さぁ…？」

その後、上鳴くん達もお見舞いに来てくれて爆豪くん救出班以外のみんなと再会することが出来た

葉「じゃーねー！！」

剣「はい、また！」

夕方になって2人は自分の病室に帰って行く

1人だけの病室で赤く染まる空を眺めて落胆する

今日は来なかったな…
今日一日で会いたい気持ちが膨らみ過ぎた

剣「会いたいなぁ…」

はぁ…とため息が溢れた瞬間

ガラｯ

入って来たその人と目が合う

思わず息を呑む

向こうも目を見開いたまま固まっている

先に反応したのは私だった

剣「焦凍くん！」

私の声で我に返ったのか彼はこちらに駆けつけて来る

轟「剣城！！」

抱きしめてくれるその背中に、一瞬迷うも手を回す

轟「目が、覚めたんだな…良かった…！」

剣「ごめんね。心配かけて…本当にありがとう…！」

抱きしめる力がどんどん強くなり、苦しくなってくる

剣「しょ、焦凍くん…！離してくれませんか…？」

轟「…何故だ…？」

悲しそうな声で言ってくるものだから胸が痛む

剣「顔が見たいんです。ダメですか？」

バッと肩を掴んで体を離す彼の顔はほんのり赤かった

轟「剣城…前にも言ったがもう一度聞いてほしい」