＊ ページ18
肩を上下させて歯を食いしばり、
口角から僅かに開いていて漏れる呼吸音が
怒りの音を奏でている。
両手で握り締められた銃は
トリガーに指が掛けられ
今にも発砲できる状態で
カタカタと震えていた。
「ふっか、何してるんだ」
深澤はこの声にハッとしたように目を見開き、
顔をその主人に向けた。
ふっかと呼ぶ人間は城にただ1人。
紫「照、、、」
黄「取り敢えず、それしまえ。
誰かに見つかったらやべぇぞ」
深澤は改めて自らの手元に視線を移す。
力一杯に握りしめられている銃を見詰め、
顔をそちらに向けると震えた深呼吸を１つ。
ホルスターの元へ締まった。
また扉へと視線が向けられた後に
岩本に身体ごと振り向き、笑顔で声をかけた。
紫「いつもんとこ行こうよ」
黄「、、、あぁ」
岩本は、またこの顔かと思った。
無理してんじゃねぇよと
小突いてやりたくなるその表情。
けれど、岩本と深澤の今の立場で
それができるかといえばそれは叶わない。
岩本は伸ばしかけた手をそっと閉まった。
いつものところとは、城の中にある
女王専用のサンルーム。
女王の他に足を踏み入れることを
許されているのは、白い軍服を着用する2人のみ。
ここは女王が使用すると言うよりは、
選ばれた2人の休憩場所。
けれども口外無用、秘密の庭である。
そこの柱達は美しく白く塗られて、
壁は全てガラス仕様。
床はサハラカラーのタイルが敷き詰められている。
アンティークの大きなダイニングセットと
ソファーが置かれたシンプルな作りとなっている。
深澤はそのソファーに座ると岩本は、
その隣にドカッと腰を下ろし１つ伸びをすると
背もたれに腕を下ろした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
サハラカラー : 薄いベージュ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 700人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
そじゆう(プロフ) - マニラさん» ありがとうございます！有難いお言葉のかずかず！ぬぁっはーんってなりました、、すみません。これからも宜しくお願いいたします。 (2020年9月2日 21時) (
レス) id: 3acb59dc5a (このIDを非表示/違反報告)
マニラ(プロフ) - いつも楽しみにしております！更新されるたびにもうわくわくしております！これからも応援しております＾＾ (2020年9月2日 9時) (レス) id: eb8f99c5bc (このIDを非表示/違反報告)
まっくろねこ(プロフ) - いえいえ！ご心配ありがとうございます！お互い無理せず、ですね！ (2020年8月17日 18時) (レス) id: 8ef0c34bc7 (このIDを非表示/違反報告)
そじゆう(プロフ) - まっくろねこさん» ありがとうございます！本当にありがとうございます！まっくろねこさんも無理なさらず頑張ってください！ (2020年8月17日 17時) (レス) id: 3acb59dc5a (このIDを非表示/違反報告)
まっくろねこ(プロフ) - 移行おめでとうございます！ワクワクしながら読んでます〜。暑いので無理せずに更新なさって下さい！！ (2020年8月17日 12時) (レス) id: 8ef0c34bc7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：そったん | 作成日時：2020年8月16日 14時
