第795話「優れた洞察力」 ページ4
時は遡り･･･──九州でのハイエンド事件。
「俺はお前が気に入った」
『あぁ？』
指をさされた水無月は怪訝な声を出す
『何だ いきなり』
「俺とお前は似た者同士だからだ」
『似た者同士？お前みたいなイカレ野郎と一緒にされるなんて心外なんだが「一緒だろ」』
「自分の家族が憎くて憎くて仕方なくて、大嫌いで、復讐に命を燃やしてる。その上 その体質」
『･･･』
荼毘と似た体質。
水無月は炎の個性因子を持っている。だが全身水化できるほど水無月家の"個性"が強い彼女は、体から炎を出す事は難しく、やろうとしても体温が上がるばかりで、火傷を負う
自身の蒼炎で身を焦がす荼毘は、そういった話をしているんだろう
「お前がどう思おうと、俺たちは＿＿＿"同じ穴の狢"だ」
『･･･』
水無月はフンッと鼻を鳴らし、荼毘に背を向けた。これ以上遅くなったら今日中に雄英に帰る事はできないだろうからだ
『(自分の家族が憎くて、復讐に命を燃やしてる･･･か。アイツどこまで知ってるんだ？兄さんがペラペラ話すとも思えないし･･････ドクターか。クソ あの変態ジジイ)』
水無月は歩きながらも荼毘の言葉を頭の中で反復していた
『(･･･同じ穴の狢？家族を、憎んでる･･･？)』
水無月はピタリと足を止めた
『･･････』
卓越した洞察力を持つ水無月は、その優秀な頭脳で一つの仮説を作り出したのだ。その仮説が合っていたなら、とんでもない話だ。水無月は、ゆっくりとした動作で振り返る
『･･･』
開いた瞳孔で、海を眺める荼毘の背中を捉えた。
『お前まさか･･･エンデヴァーの息子なのか？』
瞬きをする間に、荼毘の手が突きつけられていた
『その反応からすると、合ってるらしいな』
「･･････なぜ気付いた？」
ものの1秒後には全身丸焦げにされるかもしれない状況なのに、水無月は顔色一つ変えず平然としていた
『最初は、エンデヴァーのファンか何かかと思ってた』
「なぜだ」
『アンタの"個性"の使い方、エンデヴァーに似てるから』
「･･･使い方？」
『ピッタリ一緒とは言わないけど･･･手の使い方とか、腕の動かし方の癖とか･･･似てると思ってた。だから、拗らせて捻くれたファンかと思ってたけど、息子なら納得いく
エンデヴァーに育てられたなら
指導の段階で彼の動きを模倣したりしたはずだから』
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結衣(プロフ) - 救いはあるのですよね？？？？ (4月27日 17時) (
レス) @page50 id: e25d5229fc (このIDを非表示/違反報告)
Sana(プロフ) - 更新ありがとうございますー！もうほんと！面白くて大好きです！これからも応援してま〜す！ (4月26日 19時) (レス) id: 3115c6fd91 (このIDを非表示/違反報告)
愛 - 好きです！！！まじで！！！！この小説が好きすぎて頭から離れません！綾林檎さんのペースで頑張って下さい (4月26日 17時) (レス) id: 0f2e86f85b (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 - めっちゃ面白すぎます！！！更新楽しみにしてます！！！ (4月26日 15時) (レス) id: 8f7b32c140 (このIDを非表示/違反報告)
リズ(プロフ) - めっちゃ面白いです！展開が最高すぎます！これからのストーリーが楽しみです！ (4月25日 23時) (レス) @page45 id: 875ab28994 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾林檎 | 作成日時：2024年2月7日 9時
